PS5『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』レビュー・感想

 2020年11月12日発売、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット」をご紹介します。価格は10,970円 (税込)。安すぎ!

『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』概要

  • PS5本体の3Dオーディオのためにチューニング
  • 2.4GHz GHz RF ワイヤレス
  • ノイズキャンセリング デュアルマイク
  • 3.5mm 有線接続も可能
  • ゲームとチャットの音量バランス調整可能
  • 自分の声を聴けるモニタースイッチ付き

上下含めた360度の音に囲まれるリアリティ

『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』

 PS5本体のTempest 3Dオーディオのためにチューニングされたヘッドセット。プレイヤーをぐるりと取り囲むようなサウンドはもちろんですが、上下方向まで再現するサウンドを売りとしています。

って書くと「どのヘッドセットも同じ!」と思いますよね。けど違います。今までのサウンドと異なり、PS5の Tempest 3Dオーディオ × 『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』は本当にゲームの中に入り込んだかのような感じがします。

NPCに話しかけられると現実世界のようにコントローラーを操作してNPCの方向に自然のカメラワークできるので最初びっくりします。

Bluetoothとは違う!遅延ない独自ワイヤレス

『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』

 『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』はその名の通りワイヤレスヘッドセットですが、遅延や電波干渉等が心配されるBluetoothではないのでゲームでも安心。

付属の「USB ワイヤレスアダプター」をPS5のUSBポートに接続するだけで使えます。Bluetoothのようにペアリングは不要。独自のワイヤレス方式なので、電波が混雑せず、遅延の心配はありません。

マイク

 ノイズキャンセリング機能搭載のデュアルマイクにてボイチャします。その他のゲーミングヘッドセットのようにブームマイクはありません。内臓マイク。

内臓マイクが2つ内蔵されていること、内臓マイクなのに環境ノイズが聞こえにくいことからビームフォーミングの技術が採用されていると推測されますが、仕様書には書いていないので参考までに。

内臓マイクだからと心配する必要がないほどに周囲の音が集音されにくいということだけ伝わっていただけたらと思います。

充電切れても使える3.5mm有線接続

3.5mm

 『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』を購入すると3.5mmAUXケーブルが付属されます。3.5mmAUXケーブルを『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』とPS5コントローラーと接続することでも使うことが可能です。

3.5mmAUXケーブルの場合バッテリーがなくても機能しますので充電がなくなっても安心。スマホやPC等でも使えます。

充電しながらも使える

 「USB ワイヤレスアダプター」をPS5に接続したまま『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』を電源に接続した状態でも使うことができました。

電源とはケーブルで繋がれているのでこれをワイヤレスと言ってよいのかどうかわかりませんが、PS5とはワイヤレスで繋がれた状態。

機能充実

  • 音量調整ボタン
  • ゲームとチャットの音量バランス調整ボタン
  • モニタースイッチ
  • マイクミュート

 一般的なゲーミングヘッドセットでは音量調節とマイクミュートしかできませんが、『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』は違います。2万円以上もする高性能かつ高価なゲーミングヘッドセットと同等の多機能性。

ゲームしているとゲームの音が大きすぎてフレンドの声が聴きにくいといったことがままありますが、『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』なら大丈夫。ゲーム音だけ小さくできます。フレンドの声だけ小さくすることも可能。

モニタースイッチをオンにすれば即座に自分の声も確認できるので、フレンドへの迷惑も減りそうです。

コスパ高い

 PS5の「Tempest 3Dオーディオ」も『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』も両方とも優秀だからなのはわかりますが、PS4にてFPSでプレイする人が明らかに不利になると感じました。

いくらヘッドセットが高価かつハイスペックであってもPS4に接続したヘッドセットではPS5×『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』ほどの定位を感じられないからです。

しかもマイクも優れています。2万円以上するハイスペックゲーミングヘッドセットに大きな差を感じません。それにもかかわらず価格は税込み約1万円。

写真

PlayStationロゴマーク

PlayStationロゴマーク

まとめ

音質の感想

 平面だけでなく、上下等の高さまで把握できる「Tempest 3Dオーディオ」。PS5本体の3Dオーディオのためにチューニングされたとのこと。

実際に聞いてみた人だけがわかります。本当にどこから音がしているのかをかなり詳細に把握できました。しかも、PS4にてAstro MixAmpを使っているとき以上にはっきり音で位置を把握できました。

Marvel’s Spider-Man:Miles Morales

 BGMに迫力を感じます。ゲーミングらしく低音が強めにチューニングされているからだと考えられます。

PS4でゲームしているときよりも空間がとても広く感じられ、街を歩いていると喧騒が驚くほどリアル。現実とゲームとの差があまりないように感じました。

スパイダーマンはウェブ・シューターと呼ばれる糸を出しますが、手元から遠ざかっていく感覚がはっきりわかります。糸と同様、モノが飛んでいくときにも遠ざかっている感覚がはっきり伝わります。

また、糸の音は耳がくすぐったいように感じ、大きなものの場合には振動さへ感じるリアリティ。飛んでいくものの音によって耳への伝わり方が全く異なります。

スパイダーマンは水平方向への移動より、上下への移動が多いのですが、地面で聴いた街の人々の声は水平方向、電柱等高い場所で聴いた場合には下の方向から聞こえます。

遠ざかるほどに音が拡散されているように感じられ、位置を把握するのが難しくなっている感覚まで取ってもリアルなサウンド体験でした。

アサシンクリード ヴァルハラ

 音だけで、上下方向を含めた360度の音を感じられる点についてはスパイダーマンと同じ。カラスの鳴き声も、方向だけでなく高さまで感じられました。

Godfall(ゴッドフォール)

 ゴッドフォールの戦闘では、他のゲームと異なり敵と背中合わせになってしまった際に自動で敵の方に攻撃しません。

カメラを回して、自分で敵の方向に攻撃を仕掛けなければならないわけです。敵にロックすることはできますが、それでも自動で振り向くのではなく、敵の方向が矢印でお知らせされるだけ。

そのため、カメラから敵が映らなくなると一瞬敵を見失うことになります。

しかし『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』でプレイすると、敵を見失うことはありません。矢印を見る必要もありません。

音だけで敵の位置を把握できるからです。剣を振る音、足音。どの音であってもはっきりと敵の位置を把握できます。

コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー

 歩道を歩いているときに、車道を走る車が前方から、右手を通り過ぎ、後ろへと遠ざかっていく状況。誰もが現実世界でよく体験しているかと思います。

『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』を使っていると、そのようなシーンが本当にリアルでした。音まで本物のように錯覚します。

洞窟の中での足音の反響具合もリアル。キャンペーンにて、複数人の仲間と作戦を話しあうシーンがあるのですが、仲間に囲まれている感じもリアル。

左斜め前でしゃべる仲間1。真後ろから右斜めへ移動しながらしゃべる仲間2の声と足音といったように、はっきりくっきり音で位置がわかる感覚は、現実世界で会話している感覚と同等。

敵が放つロケットランチャーが前方から左に抜けていく感じも、シューっと耳元をかすめて行っているのが音でわかります。

PS4では、いくら良いヘッドセットを使っていても「なんだか足音がするけどどこだ?」といったあいまいな感じが多々ありましたが、PS5の「Tempest 3Dオーディオ」×『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』なら、そんな曖昧さとは無縁。

斜め後ろから近づかれていることすらはっきりわかるので、敵に攻撃される前に迷わずその方向に振り替えることが容易です。

ゾンビは常に唸っているので、後ろの方向から近づかれると現実のようにぞわぞわした恐怖感があります。リアルすぎるほど。

もちろん殴られる前に気が付き、迷わずその方向に向き直ることが容易。音がどの方向から聞こえるのかはっきりしているからです。

サラウンドの問題点として、真正面の音と真後ろの音の区別がつきにくいところがありましたが、PS5の「Tempest 3Dオーディオ」×『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』だと、真正面の音と真後ろの音すらはっきり区別がつくことに驚きを感じました。

足音や銃声だけでなく、遠くの犬の鳴き声まで、響いている感じや、どの方向に犬がいるのかといった、現実に近い感じまでしっかり再現されていました。

マイクの感想

 相手に伝わる自分の声はかなりクリアに聞こえるので、フレンドが聴きにくいといった心配はありません。

ブームマイクではないので、360度の音を集音する「全指向性(無指向性)」だと推測されるので心配でしたが、例えばテーブルを軽くたたいても、その音は収音されず、フレンドには聞えませんでした。

強めに叩いた場合のみ集音されフレンドに伝わります。ですから飲み物を置いた時の音くらいであれば、まず集音されることはありません。

息をする音が集音されてしまわないか不安な方もいらっしゃると思いますが、これも全く心配ありません。

今までたくさんのヘッドセットを試してきましたが、今までで一番息を集音しなかったからです。

本当に強く深呼吸しても集音されることなく、フレンドに自分の息が伝わることはありませんでした。

FPS等でいつの間にか息が荒くなっていたとしても、フレンドに不快な思いをさせる心配はありません。

装着感の感想

イヤーカップ

 イヤーカップの内径がハイスペックなゲーミングヘッドセットよりも小さくて耳が挟まります。クッションはとても柔らかいものの長時間ゲームすると痛くなりました。

締め付け感はちょうど良いと感じましたし、密閉感もあるので高い没入感あります。次におご紹介するコントローラーとイヤークッションの2つが欠点だと感じました。イヤークッションを覆う素材が合成皮革。

コントローラーの操作についての感想

左イヤーカップのボタン等

 イヤーカップにコントローラーが搭載されているヘッドセットは共通して、目で見て操作することができないので慣れるまでに時間がかかります。

特に『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』は慣れるまでに時間がかかると思います。

その理由一つ目はボタンの数が多いこと。機能が充実しているところは嬉しいのですが、目で見て操作できないのでどのボタンを押せばよいのか迷ってしまったのです。

もう一つの理由は音量調節もボタンタイプだったからです。他のヘッドのセットの多くはダイヤル式。

イヤーカップにあると目で見て操作できませんが、最もよく使う音量調節だけがダイヤル式だと手探りでも迷うことはありません。

一方ボタンタイプである『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』の場合手探りでそれらしいボタンを触ったところで、そのボタンが音量調節のボタンなのかどうか自信がなく、最初の内は音量調節することになりました。

安いので仕方がないとあきらめがつくのですが、先ほどご紹介したイヤークッションとコントローラーに関しては肯定的なおすすめができません。

『PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット』仕様

メーカーSony Interactive Entertainment
ブランドSony Interactive Entertainment
シリーズ
発売日2020年11月12日
サラウンドサウンドTempest 3Dオーディオ
ヘッドホンタイプオーバーヘッド
イヤーパッド合成皮革
柔らかいクッション(厚さ約15mm)
イヤーカップ内径:55 × 45 mm
ヘッドホン構造未公開
ドライバーユニット未公開
ドライバーユニットサイズ未公開
感度未公開
周波数特性未公開
インピーダンス未公開
全高調波歪み未公開
S/N比未公開
コントローラー左イヤーカップ
音量調整ボタン
ゲームとチャットの音量バランス調整ボタン
モニタースイッチ
マイクのタイプ2つの内蔵マイク
マイク集音特性未公開
マイク感度未公開
マイク周波数特性未公開
マイクインピーダンス未公開
マイクS/N 比未公開
ノイズキャンセリング機能
マイクコントローラー左イヤーカップ
マイクミュートボタン
LED / RGB
接続I/FUSB ワイヤレスアダプター
3.5mm ステレオミニ
USB Type-C – USB Type-A
ワイヤレス通信システム:2.4GHz GHz RF
最大通信距離:約10m
中音量時稼働時間:約12時間
電池種類:内蔵型リチウムイオン充電池
電圧:3.65V
電池容量:1000 mAh
触覚ドライバー
重量約292g
サイズ213 × 190 × 91 mm
クレジット©2020 Sony Interactive Entertainment Inc. All Rights Reserved.

※価格は24時間以内に情報を取得した時点のものであり変更される場合があります。購入においてはAmazon.co.jpに表示されている価格の情報が適用されます。

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