スイッチにおすすめのLANケーブル
ルーターとスイッチドックの距離が5m未満の場合
- カテゴリー7 or 7Aを選ぶ
- ルーターとスイッチドックまでの距離を測り、50cmくらい余裕ある長さを選ぶ
- 「より線」でもよいが、あれば「単線」を選ぶ
- ケーブルタイプ(形)は「スタンダード」を選ぶ
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ルーターとスイッチドックの距離が5m以上の場合
- カテゴリー7 or 7Aを選ぶ
- ルーターとスイッチドックまでの距離を測り、50cmくらい余裕ある長さを選ぶ
- 必ず「単線」を選ぶ
- ケーブルタイプ(形)は「スタンダード」を選ぶ
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ノイズの影響を受ける可能性があるので、ルーターとスイッチドックの距離はできる限り5m未満にとどめることを推奨します。
おすすめする理由についてはどうでもいい方は、ここまで(結論)読んでいただければ十分です。これより先はおすすめめする理由・理屈です。
LANケーブル-カテゴリー比較表-
カテゴリー(規格):CAT5 |
通信速度:100Mbps | 道路の速度に例えると:時速10キロ | 伝送帯域:100MHz | 道路の車線数に例えると:1車線 | 対ノイズ性能:UTP(シールドなし・スペーサーなし) | 適合するイーサネット規格:10BASAE-T、100BASE-TX | おすすめ:ADSL |
カテゴリー(規格):CAT5e |
通信速度:1000Mbps(1Gbps) | 道路の速度に例えると:時速100キロ | 伝送帯域:100MHz | 道路の車線数に例えると:1車線 | 対ノイズ性能:UTP(シールドなし・スペーサーなし) | 適合するイーサネット規格:10BASAE-T、100BASE-TX、1000BASE-T | おすすめ:光回線/モバイルWi-Fi |
カテゴリー(規格):CAT6 |
通信速度:1000Mbps(1Gbps) | 道路の速度に例えると:時速100キロ | 伝送帯域:250MHz | 道路の車線数に例えると:2.5車線 | 対ノイズ性能:UTP(シールドなし・スペーサーあり) | 適合するイーサネット規格:10BASAE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、1000BASE-TX | おすすめ:光回線/モバイルWi-Fi |
カテゴリー(規格):CAT6A |
通信速度:10000Mbps(10Gbps) | 道路の速度に例えると:時速1000キロ | 伝送帯域:500MHz | 道路の車線数に例えると:5車線 | 対ノイズ性能:STP(シールドあり(不等断面)・スペーサーあり) | 適合するイーサネット規格:10BASAE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、1000BASE-TX、10GBASE-T | おすすめ:光回線(nuro光 6・10Gbps/au光 5・10Gbps) |
カテゴリー(規格):CAT7 |
通信速度:10000Mbps(10Gbps) | 道路の速度に例えると:時速1000キロ | 伝送帯域:600MHz | 道路の車線数に例えると:6車線 | 対ノイズ性能:ScTP(2重シールドあり(網線シールド)・個別シールドあり) | 適合するイーサネット規格:10BASAE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、1000BASE-TX、10GBASE-T | おすすめ:光回線(nuro光 6・10Gbps/au光 5・10Gbps) |
カテゴリー(規格):CAT7A |
通信速度:10000Mbps(10Gbps) | 道路の速度に例えると:時速1000キロ | 伝送帯域:1000MHz | 道路の車線数に例えると:10車線 | 対ノイズ性能:ScTP(2重シールドあり(網線シールド)・個別シールドあり) | 適合するイーサネット規格:10BASAE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、1000BASE-TX、10GBASE-T | おすすめ:光回線(nuro光 6・10Gbps/au光 5・10Gbps) |
カテゴリー(規格):CAT8 |
通信速度:40000Mbps(40Gbps) | 道路の速度に例えると:時速4000キロ | 伝送帯域:2000MHz | 道路の車線数に例えると:20車線 | 対ノイズ性能:ScTP(2重シールドあり(網線シールド)・個別シールドあり) | 適合するイーサネット規格:10BASAE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、1000BASE-TX、10GBASE-T、40BASAE-T | おすすめ:なし/過剰スペック |
カテゴリーとは
LANケーブルにはたくさんの規格があります。名前は「カテゴリー」。規格とは、標準としての定めた質や大きさ、形のこと。例えば日本人におなじみ、畳にも規格があります。
畳には大きさの異なる規格として4種類あり、「京間」とよばれる規格で作られている部屋もあれば、「公団間」という規格で作られている部屋もあります。京間と公団間は畳1つの大きさが微妙に異なるので、例えば同じ4.5畳であっても広さが少し違います。
それと同じようにLANケーブルにも規格があります。LANケーブルの規格の違いは大きさではなく、性能。数字が増えるごとに性能が高くなります。
Switch/スイッチに向かないカテゴリー
カテゴリー5以下
カテゴリー1・2・3・4・5は、スイッチどころか、光回線には合わないので除外します。光回線の高速通信を活かしきれないのです。通販サイトを見てもカテゴリー5以下のLANケーブルはほとんんど売っていませんが、ときたまみかけるので念のため。安いからといって買ってしまってはいけません。
カテゴリー5以下を使ってスイッチを有線LAN接続しても、無線LAN接続(Wi-Fi接続)していた時よりも、品質がひどくなる恐れがあります。
1Gbps光回線にぴったりな5eと6もスイッチ向けではない
カテゴリーが変わると、理論上の最高通信速度も変わります。通信速度を交通ルールに例えるなら時速制限。カテゴリー5の通信速度は100Mbpsですが、カテゴリー5eと6は1Gbps(1000Mbps)です。これは光回線1Gbpsの高速通信と同じ速度です。ですから、ご家庭の固定インターネット回線が光回線1Gbpsの方は、カテゴリー5eまたは6を買いがち。
価格もカテゴリー7などと比べると少し安いので、どうしても安いほうを購入したくなるでしょうが、スイッチには向いていないので除外してください。
①5eと6は車線が少ない(伝送帯域が狭い)
まず一つ目の理由は、カテゴリー5eと6の車線の少なさです(伝送帯域が狭いから)です。交通ルールに例えると車線の数。
時速100キロといえば高速道路が思い浮かぶと思います。5eは1車線しかない高速道路。6は2.5車線しかない高速道路です。道が混雑したらどうなると思いますか? 車線の数が少なければ少ないほど渋滞しやすいのです。つまり、渋滞したら結局時速100キロで移動できないのです。
スイッチにてオンラインゲームをしている最中、データを乗せたたくさんの車がLANケーブルを走ります。初めはスムーズに時速100キロで走っていられるかもしれませんが、そのうちたくさんの車で混雑し始めます。たくさんデータ通信するからです。つまり、オンラインゲームするうえで、カテゴリー5eと6の車線の数は少なすぎるのです。
②5eと6は対ノイズ性能で劣る

「LANケーブル-カテゴリー比較表-」の対ノイズ性能と上のイラストを見比べてみてください。イラストはLANケーブルの中身をイラスト化したものです。カテゴリー5eと6は、イラストでいう左側のUTPケーブルになります。
カテゴリー5eと6の違いは、スペーサーの有無。カテゴリー5eにはスペーサーがなく、カテゴリー6にはSTPケーブルのようなスペーサーが用意されています。つまり5eより6の方が対ノイズ性能で勝ります。
銅線(イラスト銅色の丸)に電気信号が流れると電磁波を発生させ、隣同士影響を受けます。全体を囲う周りの外皮は、外からの電磁波からの影響を遮っています。Wi-Fiの敵でもある、電子レンジなどの電磁波です。
Wi-Fiより有線の方が電波干渉受けやすい理由がこれです。Wi-Fiには、外皮というシールドで電磁波から身を守ることができないのです。いわば裸。つまり、電子レンジなどの電波干渉を受けやすいのです。一方有線LAN接続の場合、物理的なシールドに守られているので、外部からの電磁波の影響を受けにくいといえます。
電波の干渉は、電子レンジなどの外部の影響だけでなく、内部の影響もうけるのです。つまり、UTPケーブルが採用されるカテゴリー5eと6は、STPケーブルやScTPケーブルに比べて電磁波の影響を受けやいのです。
電波干渉を受けると、通信速度の低下や通信が不安定になるリスクが高まるので、オンラインゲームであるスイッチには向いていません。
LANケーブル 選び方の手順
- カテゴリーを決める(カテゴリー6A・7・7A・8の4択)
- 長さを決める
- 「より線」or「単線」を選択する
- ケーブルタイプを決める
カテゴリー7・7Aを選ぶ
Amazonなどの通販サイトにて、「LANケーブル」と検索してみるとわかりますが、表示されるカテゴリーの多くがカテゴリー7になります。つまり選択肢が豊富です。
7と7Aは、最大の通信速度が10Gbps。光回線の1Gbpsまたは2Gbpsご利用の方には過剰スペックに見えますが、先ほどご説明したとおり、伝送帯域と対ノイズ性能の理由から、むしろオンラインマルチプレイされる方にはちょうど良い性能といえます。
長さを決める

無線LANルーター(Wi-Fiルーター)からスイッチドックまでの距離を測ります。遠い場合には壁に沿って距離を測っておくとケーブルが邪魔になりません。参考にできるかと思うので、4.5・6・8・10畳(帖)のサイズイラストを貼っておきます。
一般的には中京間が多いかと思うのでサイズは中京間で計算。京間と公団間のサイズ差が、10畳(帖)であれば、25〜50cmも違うので、多めに考えて置いた方が安心です。
ギリギリのサイズだと、後々ほんの少し移動するときに不便ですので、50〜100cmくらいの余裕を持っておくと安心です。
おすすめの距離は5m未満
無線LANルーター(Wi-Fiルーター)とスイッチドックの距離は、できる限り短くしておくことをおすすめします。長いほどノイズの影響を受けやすく、通信速度の低下や通信が不安定になるリスクが上昇するからです。
一般的には5mを超えたあたりからノイズの影響が上昇するといわれています。つまり、無線LANルーター(Wi-Fiルーター)とスイッチドックの距離が5m以上ある場合には、もう少し近くにおけないか検討してみることをおすすめします。
「より線」より「単線」、5m超過は確実に「単線」を選ぶ

重要なのでもう一度、ケーブルの中身のイラストを張っておきます。「UTP」「STP」「ScTP」それぞれ左右に2種類・合計6つのケーブルが描かれています。左は「より線」右が「単線」です。7本の細い銅線をよりあわせているものが「より線」。1本の太い銅線でできているものが「単線」。
「単線」の方が断然に硬く、ケーブルを曲げることが難しいケーブルです。つまり小回りが利きません。大きな円を描くようにしか曲げることができないかと思います。しかしその分「より線」に比べて耐ノイズ性能が高いのです。ですからおすすめは、短い「単線」のLANケーブル カテゴリー7 or 7Aになります。
とはいえLANケーブルの5m未満の多くは「より線」で、5m以上の多くは「単線」でできています。5m以上のノイズ影響対策に「単線」が使われているのです。5m未満の「単線」は少ないので、5m未満で十分な方は、できる限り「単線」を選ぶ程度の考えでいいと思います。
一方どうしても5m以上のLANケーブルが必要な場合は、必ず、確実に、「単線」を選ぶようにしましょう。
ケーブルタイプ(形)を決める
最後にケーブルタイプを決めます。通常の太さであるスタンダード(特になんの記載もないもの)、平らなフラット、使いやすい極細、断線しにくい金属製外被があります。
フラットはカーペットの下を通す際などに便利。極細は配線周りをすっきりさせたい場合に便利です。ただし、LANケーブルの「より線」と「単線」構造の違いによる差を見て分かる通り、銅線が細くなるということは、ノイズの影響が大きくなり、通信が不安定かつ低下するリスクが増加するということを忘れてはなりません。
つまり、理由がない限り、通常の太さを持つスタンダードタイプをオススメします。金属製外被はもっとも頑丈ですが、ペットなどに噛み切られてしまう恐れがない限り、スタンダードタイプの方が使いやすいのでそちらをおすすめします。ペットに噛まれてしまう恐れがある場合にだけ金属製外被を選びます。
まとめ
ルーターとスイッチドックの距離が5m未満の場合
- カテゴリー7 or 7Aを選ぶ
- ルーターとスイッチドックまでの距離を測り、50cmくらい余裕ある長さを選ぶ
- 「より線」でもよいが、あれば「単線」を選ぶ
- ケーブルタイプ(形)は「スタンダード」を選ぶ
通販サイトでは『LANケーブル カテゴリー7 長さ』と検索
ルーターとスイッチドックの距離が5m以上の場合
- カテゴリー7 or 7Aを選ぶ
- ルーターとスイッチドックまでの距離を測り、50cmくらい余裕ある長さを選ぶ
- 必ず「単線」を選ぶ
- ケーブルタイプ(形)は「スタンダード」を選ぶ
通販サイトでは『LANケーブル カテゴリー7 長さ 単線』と検索
ノイズの影響を受ける可能性があるので、ルーターとスイッチドックの距離はできる限り5m未満にとどめることを推奨します。
わざわざLANアダプターを買ってまでスイッチの有線LAN接続をしようと考える方は、無線でのオンライン通信に不満を感じている方でしょう。もしくは「スプラトゥーン2」や「フォートナイト」などのTPSオンラインゲームをメインにプレイされている方だと思います。
不満を解消するためにわざわざLANアダプターやLANケーブルを購入するのですから、その不満が改善できる正しいLANケーブルを選びましょう。
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