2022年7月8日発売のSONY INZONE M9と2022年内発売予定のINZONE M3について詳しくご紹介したいと思います。INZONE M9/M3の何がすごいのか、専門用語をかみ砕きながらわかりやすくご紹介します。
INZONE M9/M3 概要
ソニー ゲーミングモニター INZONE M9 SDM-U27M90:4K 27インチ/広い色域と高コントラスト/リフレッシュレー…
ソニー ゲーミングモニター INZONE M3 SDM-F27M30:2K 27インチ/リフレッシュレート240Hz/応答速度1ms GTG…
INZONE M9/M3 共通の仕様
- 27インチ IPSパネル
- VESA DisplayHDR
- 応答速度1ms(GTG)
- Adaptive-Sync/NVIDIA G-SYNC Compatible/HDMI 2.1 VRR
- オートHDRトーンマッピング(PS5連携機能)
- コンテンツ連動画質モード(PS5連携機能)
- 内蔵スピーカー2W x2
- オートKVMスイッチ
- HDMI 2.1×2、DisplayPort v1.4×1
INZONE M9/M3 の違い
M9 | M3 | |
---|---|---|
最大解像度 | 4K(3840×2160) | フルHD(1920×1080) |
リフレッシュレート | DisplayPort:144Hz HDMI:120Hz | DisplayPort:240Hz HDMI:240Hz |
バックライト技術 | 直下型LED部分駆動 フルアレイ・ローカルディミング | エッジ型LED |
HDR | HDR10 VESA DisplayHDR600 | HDR10 VESA DisplayHDR400 |
輝度 | ピーク輝度(標準値):600 cd/m2 | ピーク輝度(標準値):400 cd/m2 |
コントラスト比 | ダイナミック(標準値):80,000:1 | 1,000:1 |
色域 | DCI-P3カバー率95%以上 | sRGB カバー率99% |
ライティング | 背面ライティング機能(13色) | × |
RPG向けのM9・FPS向けのM3

解像度とは映像のきめ細やかさのこと。上のイラストのように、小さな四角形ひとつひとつの色を変えることで映像としてつくりあげられています。フルHD>WQHD>4K>8Kの順番に四角形の大きさが小さくなります。つまり、フルHD<WQHD<4K<8Kの順番に四角形の数が多くなり、きめ細やかになります。
映像を構成する四角形の大きさが、大きすぎると映像にリアリティがなくなります。ファミコン世代の映像のドット絵のように、角ばった輪郭で再現されるからです。

映像を構成する四角形の大きさが、小さすぎても問題です。映像がきめ細やかになるので、大きなモニターサイズに引き伸ばしてもよくなる半面、映像1枚1枚のデータが重くなるので、リフレッシュレートが低下してしまうのです。
ロールプレイングゲームはグラフィックの美しさにも感動できる内容です。新しい街、美しい自然などの風景にその都度心を奪われます。しかしリフレッシュレートは144Hzもあれば十分だと思います。動きは滑らかですし、FPSほどにタイムラグを気にする必要がないからです。
一方FPSゲームにおいては、美しいグラフィックに目を奪われている余裕はありません。ぼーっと風景を眺めている間に撃たれてしまうからです。敵より先にレスポンスして撃ち勝たなければならないのです。つまり、ある程度の解像度があれば、タイムラグができる限り少ない、リフレッシュレート高い製品の方がおすすめです。
INZONE M9におすすめのスペック
- GeForce RTX 2060以上搭載のゲーミングPCご利用の方
- PS5をご利用の方
- Xbox Series Xをご利用の方
4K/100Hz以上でゲームするために必要な性能をご説明します。ゲーミングPCの場合GPUは、GeForce RTX 2060必要です。GeForce RTX 2060ならApex Legendsなどの軽い部類のゲームソフトであれば4K(低画質)/100Hzのリフレッシュレートを実現できます。
理想的にはGeForce RTX 3070以上だと安心。GeForce RTX 3070以上なら、軽い部類のゲームソフトであれば、4K(低画質)/140Hz以上、4K(高画質)100Hz以上も夢ではありません。
PS5の性能はGeForce RTX 2060 Super~GeForce RTX 2080相当。つまり、Apex Legendsなどの軽い部類のゲームソフトであれば、4K(低画質)/100Hzのリフレッシュレートを実現できます。Xbox Series Xは、PS5より少し性能が高いので、4K(低画質)/100Hzのリフレッシュレートはほぼ確実。
INZONE M3におすすめのスペック
- GeForce RTX 2060以上搭載のゲーミングPCご利用の方
- PS5をご利用の方
- Xbox Series Xをご利用の方
フルHD(低画質)240Hzでゲームするために必要な性能をご説明します。ゲーミングPCの場合、実は4K/100Hz以上でゲームするために必要なスペックと同じくらいのスペックを求められます。つまりGPUはGeForce RTX 2060以上を必要とします。GeForce RTX 2060ならApex Legendsなどの軽い部類のゲームソフトであればフルHD(低画質)240Hz以上、フルHD(高画質)170Hz以上のリフレッシュレートを実現できます。
理想はやはりGeForce RTX 3070以上。GeForce RTX 3070以上なら、軽い部類のゲームソフトであれば、フルHD(高画質)240Hz以上も夢ではありません。
M3の解像度はフルHDなので、PS5とXbox Series Xであればリフレッシュレート120Hzは確実です。
ホラーゲームにもおすすめできるINZONE M9
液晶テレビの色は、LEDの光、つまりバックライトで再現されます。LEDの配置方法は2種類。直下型とエッジ型です。
エッジ型では液晶パネルの周りにLEDを配置します。パネルの周りに配置するので、薄くできるところ、LEDの数が少なく安く仕上げられるところがメリットです。しかし、パネルの周りに配置したLEDだけでは、きめ細やかな明るさ・暗さ表現ができませんので、特に暗い表現を苦手とします。
一方直下型は液晶パネルの背面にLEDが敷き詰められます。きめ細やかな明るさ・暗さ表現が可能ですが、価格が高価かつ分厚いテレビになりがち。特に、LEDバックライトを部分制御できるモニターともなると、かなり価格が跳ね上がります。
部分制御できるということは、このエリアは真っ暗にして、あっちのエリアは明るくといったように、イルミネーションのような、明るい場所と暗い場所が混在するようなシーンも美しく仕上げられます。

また、直下型LED部分駆動できるモニターは、DisplayHDR600の認証を取得できます。DisplayHDR600の認証を取得する条件が、直下型LED部分駆動、最大輝度600 cd/m2以上、最大輝度0.1 cd/m2以下を要求するからです。つまりINZONE M9は、最大の明るさと最大の暗さの差が広い表現ができるので、上のイラストのように暗いシーンでの視認性が抜群です。
とはいえINZONE M3も、エッジ型液晶モニターの中ではとってもHDRの性能が高い製品です。なぜならDisplayHDR400の認証を取得しているからです。DisplayHDR600のHDR性能には劣るものの、最大輝度、色域といった色鮮やかさにおいて、HDR10とだけ記載されるモニターよりも高いHDR性能をほこります。
PS5・Xboxの120Hz/VRR(HDMI 2.1)対応

すでにご説明しましたが、INZONE M9/M3のHDMI端子のバージョンは2.1なので、PS5とXbox Series Xにてリフレッシュレート120Hzを実現可能です。また、PC向けの可変リフレッシュレートAdaptive-SyncとG-Sync Compatibleだけでなく、PS5とXbox Series Xの可変リフレッシュレートにも対応しているので、スタッタリング現象によりFPS撃ち負けとは無縁です。
INZONE M9/M3 まとめ
ソニー ゲーミングモニター INZONE M9 SDM-U27M90:4K 27インチ/広い色域と高コントラスト/リフレッシュレー…
ソニー ゲーミングモニター INZONE M3 SDM-F27M30:2K 27インチ/リフレッシュレート240Hz/応答速度1ms GTG…
M9 | M3 | |
---|---|---|
画面サイズ | 27インチ | 27インチ |
パネルタイプ | IPS液晶 ノングレア | IPS液晶 ノングレア |
最大解像度 | 4K(3840×2160) | フルHD(1920×1080) |
リフレッシュレート | DisplayPort:144Hz HDMI:120Hz | DisplayPort:240Hz HDMI:240Hz |
可変リフレッシュレート(VRR) | Adaptive-Sync NVIDIA G-Sync Compatible Variable Refresh Rate (HDMI 2.1) | Adaptive-Sync NVIDIA G-Sync Compatible Variable Refresh Rate (HDMI 2.1) |
応答速度 | 1ms(GTG) | 1ms(GTG) |
バックライト技術 | 直下型LED部分駆動 フルアレイ・ローカルディミング | エッジ型LED |
HDR | HDR10 VESA DisplayHDR600 | HDR10 VESA DisplayHDR400 |
輝度 | ピーク輝度(標準値):600 cd/m2 | ピーク輝度(標準値):400 cd/m2 |
コントラスト比 | ダイナミック(標準値):80,000:1 | 1,000:1 |
色域 | DCI-P3カバー率95%以上 | sRGB カバー率99% |
最大表示色 | 約10.7億色 | 約10.7億色 |
視野角(上下/左右) | 178゜/ 178゜ | 178゜/ 178゜ |
フリッカー機能 | 〇(TUV Rheinland認証) | 〇(TUV Rheinland認証) |
ブルーライト軽減機能 | 〇(TUV Rheinland認証) | 〇(TUV Rheinland認証) |
PIP/PBP | × | × |
画質モード | スタンダード FPSゲーム シネマ ゲーム1 ゲーム2 | スタンダード FPSゲーム シネマ ゲーム1 ゲーム2 |
その他の機能 | ブラックイコライザー クロスヘア タイマー フレームレートカウンター オートHDRトーンマッピング(PS5連携機能) コンテンツ連動画質モード(PS5連携機能) | ブラックイコライザー クロスヘア タイマー フレームレートカウンター オートHDRトーンマッピング(PS5連携機能) コンテンツ連動画質モード(PS5連携機能) |
PCソフトウェア | INZONE Hub | INZONE Hub |
ライティング | 背面ライティング機能(13色) | × |
スピーカー | 2W x2 | 2W x2 |
入出力端子 | DisplayPort x1 (Ver. 1.4) HDMI x2 (Ver. 2.1) USB Type-C x1 (DP Alt Mode, Upstream) USB Type-B x1 (Upstream) USB Type-A x3 (Downstream) ヘッドホン出力 x1 (3.5mm Jack) オートKVMスイッチ | DisplayPort x1 (Ver. 1.4) HDMI x2 (Ver. 2.1) USB Type-C x1 (DP Alt Mode, Upstream) USB Type-B x1 (Upstream) USB Type-A x3 (Downstream) ヘッドホン出力 x1 (3.5mm Jack) オートKVMスイッチ |
高さ調節 | 70 mm | 70 mm |
チルト | 0° – 20° | 0° – 20° |
スイベル | – | – |
ピボット | – | – |
壁掛け | VESA 100 × 100 | VESA 100 × 100 |
消費電力 | 139W | |
サイズ(幅×高さ×奥行) | スタンドあり:約61.5 x 47.9 x 24.8 cm スタンドなし:約61.5 x 36.3 x 7.3 cm | スタンドあり:約61.5 x 47.9 x 24.8 cm スタンドなし:約61.5 x 36.3 x 7.3 cm |
重量(単位) | スタンドあり:約6.8 kg スタンドなし:約4.6 kg | スタンドあり: スタンドなし: |