2022年11月18日発売ROG Strix XG27AQMゲーミングモニターについて詳しくご紹介したいと思います。ROG Strix XG27AQMの何がすごいのか、専門用語をかみ砕きながらわかりやすくご紹介します。
第 2 世代 Razer™ アナログオプティカルスイッチ(光学式)
ラピッドトリガー
調整可能な2 段式アクチュエーション
遅延:2.2ms(理論値)
ポーリングレート:1,000Hz
ROG Strix XG27AQM 概要
ASUS ゲーミングモニター ROG Strix XG27AQM 270Hz/27インチ/WQHD/IPS/0.5ms GTG/G-SYNC Compatible/Displa…
- 27インチ Fast IPS WQHD(2560 x 1440)/240Hz(OC270Hz)
- DisplayHDR400(最大輝度400 cd/m2)
- 応答速度0.5ms(GtG)
- VESA Adaptive-Sync / NVIDIA G-SYNC™ Compatible
- ASUS Extreme Low Motion Blur Sync
- HDMI 2.0×2、DisplayPort1.4×2
2024年2月2日発売予定
リフレッシュレート:最大540Hz
応答速度:0.2ms
NVIDIA® G-SYNC Ultra Low Motion Blur 2(ULMB 2)
低遅延のオーディオ・ESSコーデック(384 kHz/32bit)
NVIDIA® Reflex Analyzer
VRR×MBRを可能とするFPS向け過ぎるモニター
FPSに重要な可変リフレッシュレート(VRR)
可変リフレッシュレート(VRR)とは、モニターとPC・ゲーム機が同期して、モニターのリフレッシュをPC・ゲーム機が描画するタイミングに合わせることのできる機能のことです。
PC・ゲーム機の描画とモニターのリフレッシュは上のイラストのような関係です。フレームレート270fps(0.0037秒ごと)に一枚の静止画を、PC・ゲーム機が一生懸命に描画します。モニターはPC・ゲーム機が描画した静止画をリフレッシュレート270Hz(0.0037秒ごと)で画面に出力します。
もしもPC・ゲーム機の描画が0.0001秒遅れてしまったらどうなるのでしょうか? PC・ゲーム機とモニターの連絡手段がない場合(VRR非対応)、モニターはその遅延を知る由もありませんので、たった0.0001秒の遅れであっても、前のせいしがをそのまま0.0037秒間表示し続けます。イラストのリフレッシュ4の部分。リフレッシュ5をしたいのですが、PC・ゲーム機からリフレッシュ5に当てはめるべき静止画が届かなかったのです。
一方可変リフレッシュレート(VRR)対応の場合には、同期と呼ばれるPC・ゲーム機とモニターの連絡手段が存在します。ですからPC・ゲーム機の描画が0.0001秒遅れてしまった場合、連絡を受けたモニターがリフレッシュを0.0001秒待って、リフレッシュ5をしてくれます。VRR非対応だと0.0001秒の遅延が0.0037秒と遅延が37倍にまで膨れましたが、VRR対応だと0.0001秒の遅延が0.0001秒の遅延のまま出力されるのです。
VRR非対応のとき、われわれプレイヤーは、1フレーム(1リフレッシュ)分、画面が一瞬止まったように感じます。この現象をスタッタリング現象といいます。つまりVRR対応だと、遅延とスタッタリング現象が減少するのです。
FPSではコンマ1秒間が勝敗を分けます。VRR非対応が故、遅延が膨れ上がりスタッタリング現象を発生させている間に撃ち負けているなんてことになりかねません。FPSプレイヤーにとって、モニターの可変リフレッシュレート(VRR)対応かどうかは、重要な判断基準となります。
FPSに重要なMotion Blur Reduction(MBR)
リコイルコントロールやカメラワークなど、高速にカメラを動かしてみるとわかりますが、輪郭がぼやけたり残像感を発生させることがあります。安いテレビ・モニターで試すととても分かりやすい現象です。モーションブラー(残像感)が発生しやすいからです。
残像感が大きいと残像に騙されたわれわれプレイヤーが、FPSにおいては誤射します。レーシングゲームにおいては残像の幅だけタイムロスします。つまりモーションブラーは、高速に動くゲームプレイヤーにとって天敵です。
モーションブラーは、LEDライトの残像です。液晶パネルの色の切り替わりの速度、高速な点滅ができなければ、光が残像として残ってしまい、残像感として私たちの目に視認されることになります。
そこで登場したのがMotion Blur Reduction(モーションブラーリダクション)機能です。画面のリフレッシュとリフレッシュの間にLEDライトを消灯してしまうのです。つまり、ライトを消すことで強制的にLEDライトの残像を消してしまうのです。こうすることでライトの残像がなくなりますので、残像感や輪郭のボヤケがなくなり、FPSでのキルレやレーシングゲームでのタイムロスを抑制できるようになるのです。
VRRとMBRは共存できなかった
リフレッシュとリフレッシュの間にLEDライトを消灯する技術がモーションブラーリダクション機能です。60Hzなら0.0016秒の間にライトを消します。120Hzなら0.0083秒、240Hzなら0.00416秒、270Hzなら0.0037秒の間にライトを一瞬消します。高速にLEDライトを点滅させる必要があるのです。
リフレッシュレートが固定されているのなら問題はありません。しかしリフレッシュレートが変動する可変リフレッシュレート(VRR)の間にもLEDライトを消灯しなければならないとなると、モニターがよほど頭の回転が速く、利口でなければならないでしょう。つまり、今までのゲーミングモニターではVRRとMBRは両方オンにすることができませんでした。
VRRもMBRも、FPSやレーシングなどの高速に動くゲームジャンルにおいて必須な機能だと思いますが、ゲーマーは泣く泣くどちらか一方を選んでいたのです。
しかしASUS Extreme Low Motion Blur Syncは違います。以前のASUS Extreme Low Motion Blurという名前の後にSyncが追加されました。つまり、VRRもMBRも両方ともオンにしてゲームができるように進化したのです。
ゲーム開発者が意図する明るさ表現に近いHDR10
ゲーム開発者は、現時点におけるゲーミングモニターの最大輝度の多くが400 cd/m2であることを知っています。HDR10対応のゲームは最大輝度1000 cd/m2ではありますが、ゲーム開発者が400 cd/m2を目安にゲームをつくっているのです。
1年後はわかりませんが、現状であれば最大輝度400 cd/m2のROG Strix XG27AQMなら、大体のゲームのシーンについて、ゲーム開発者が意図する明るさ表現で画面に出力可能です。つまり、最大輝度400 cd/m2未満の安すぎるHDR10モニターのように、白飛びしてどこに何があるのかわからないといった現象が少ないゲーミングモニターです。
遅延:0.325ms(理論値)
ポーリングレート:8,000Hz
第 3 世代オプティカルマウススイッチ(光学式)
DPI:30,000 / DPI刻み:50DPIずつ
最大速度:750IPS
DisplayPortとHDMIのリフレッシュレートの違いに注意
DisplayPort1.4の帯域幅は25.92Gbpsありますが、HDMI2.0の帯域幅は14.4Gbpsしかありません。一方WQHD/240Hzに必要な帯域幅は24.62Gbpsです。つまりROG Strix XG27AQMでは、モニターの性能上問題がなくても、HDMIのバージョンの問題でWQHD/144Hzが限界です。
ROG Strix XG27AQMにおすすめのスペック
- GeForce RTX 3070以上搭載のゲーミングPCご利用の方
- PS5をご利用の方
- Xbox Series Xをご利用の方
ROG Strix XG27AQMの性能を最大限活かすことのできるゲーミングPCのGPUは、GeForce RTX 3070以上と、ハイスペックなモデルのみになります。GeForce RTX 3070以上であっても、Apex Legendsのように軽い部類のゲームソフト限定で、WQHDの低画質で220Hz前後が限界になります。
WQHD/240Hz対応のゲーミングモニターはPS5とXbox Series Xには過剰スペック過ぎますが、PCゲームメインで遊んでいる方で、たまにPS5とXbox Series Xで遊ぶといった人にであればおすすめできます。
ただし、PS5においてはWQHD/60Hzまでと公式サイトに記載あるのでご注意ください。同じHDMI2.1端子搭載のXbox Series XはWQHD/120Hz出力できるのに、PS5はできないようです。フルHD/120HzならPS5もXbox Series Xも大丈夫です。
ROG Strix XG27AQM まとめ
ASUS ゲーミングモニター ROG Strix XG27AQM 270Hz/27インチ/WQHD/IPS/0.5ms GTG/G-SYNC Compatible/Displa…
画面サイズ | 27インチ |
---|---|
パネルタイプ | IPS ノングレア |
最大解像度 | WQHD(2560×1440) |
リフレッシュレート | DisplayPort:240Hz(OC270Hz) HDMI:144Hz |
可変リフレッシュレート(VRR) | VESA Adaptive-Sync NVIDIA G-SYNC™ Compatible |
応答速度 | 0.5 ms(GTG) |
バックライト技術 | – |
HDR | HDR10 DisplayHDR 400 |
輝度 | 最大:400 cd/m2 標準:350 cd/m2 |
コントラスト比 | 1000:1 |
色域 | DCI-P3 97% sRGB 150% |
最大表示色 | 約1670万色 |
視野角(上下/左右) | 178゜/ 178゜ |
フリッカー機能 | 〇 |
ブルーライト軽減機能 | 〇 |
PIP/PBP | – |
画質モード | Racing MOBA Cinema RTS/RPG FPS mode sRGB Scenery |
その他の機能 | ASCRテクノロジー Trace Freeテクノロジー GamePlus機能 GameVisual機能 Extreme Low Motion Blur技術 HDCP 2.2 |
PCソフトウェア | – |
ライティング | – |
スピーカー | – |
入出力端子 | DisplayPort 1.4×2 HDMI 2.0×2 USB 3.2 Gen 1 Type-A x2 ヘッドホン出力 x1 (3.5mm Jack) |
高さ調節 | 100mm |
チルト | -5° – 20° |
スイベル | 左右25° |
ピボット | 90° |
壁掛け | VESA 100 × 100 |
消費電力 | 電圧レート100 – 240V 電源アダプター 消費電力 31W 消費電力 ( スタンバイ時 )0.5W |
サイズ(幅×高さ×奥行) | スタンドあり:約614 x (408~508) x 255 mm スタンドなし:約614 x 367 x 90 |
重量(単位) | スタンドあり:約7.6kg スタンドなし:約4.0kg |
付属品 | キャリブレーションレポート 電源アダプター 電源コード DisplayPortケーブル HDMIケーブル USBケーブル 保証書 クイックスタートガイド |
保証 | 購入日より3年間の日本国内保証 |