たった1万円、されど1万円。「PS4 Pro」を買うべきか「PS4 Slim」を買うべきか(のままでいいのか)それが問題だとお悩みの方向けに、「PS4 Slim」と「PS4 Pro」の性能・機能などの違いを比較しました。
「PS4 Pro」の性能が最も発揮される「SSD」に換装した場合の比較も記載してあります。
PlayStation 4(プレイステーション4)とは
PlayStation 4(プレイステーション4)は、2013年11月15日に販売された家庭用のゲーム機です。種類は据え置き型ゲーム機。
ソニーグループである、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が開発・販売しています。
PS4は全世界累計実売台数7,060万台 タイトル実売本数6億1,780万本
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が販売するPS4は、2017年12月3日時点で、全世界の累計実売台数が7,060万台です。
PS4向けタイトルの実売本数は、販売店と「プレイステーション ストア」(PS Store)の累計が2017年12月3日時点でなんと、6億1,780万本とのこと。
PS4は、世界中の人々に最高の遊び場、エンタテインメント体験を提供し続けています。
出典:https://www.jp.playstation.com/blog/detail/6159/20171207-ps4.html
「PS4 旧モデル」「PS4 Slim」「PS4 Pro」比較
項目 | PS4 Pro | PS4 Slim | PS4 |
---|---|---|---|
形式 | CUH-7100 CUH-7000 | CUH-2100 CUH-2000 | CUH-1200 CUH-1000 |
最大画質 | 3840×2160 (4k)1920×1080 (フルHD)1280×720 (HD) | 1920×1080 (フルHD)1280×720 (HD) | 1920×1080 (フルHD)1280×720 (HD) |
フレームレート | 30〜60fps(ブーストモード搭載) | 30〜60fps(ブーストモード非搭載) | 30〜60fps(ブーストモード非搭載) |
ストレージ | 1TB / 2TB Serial ATA 3.0(6Gb/s) | 500GB / 1TB Serial ATA 2.0(3Gb/s) | 500GB / 1TB Serial ATA 2.0(3Gb/s) |
メインメモリ | 8GB GDDR5 帯域幅:218GB/s | 8GB GDDR5 帯域幅:176GB/s | 8GB GDDR5 帯域幅:176GB/s |
価格 | 1TB:39,980円+税 / 2TB:44,980円+税 | 500GB:29,980円+税 / 1TB:34,980円+税 | 現在中古のみ |
CPU | AMD Jaguar 8コア 2.1GHz | AMD Jaguar 8コア 1.6GHz | AMD Jaguar 8コア 1.6GHz |
GPU | AMD Radeonカスタム 4.20 TFLOPS, 911MHz | AMD Radeonカスタム 1.84 TFLOPS, 800MHz | AMD Radeonカスタム 1.84 TFLOPS, 800MHz |
セカンダリープロセッサーメモリ | DDR3 1GB | DDR3 256MB | DDR3 256MB |
Wi-Fi通信 | 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz, 5GHz) | 802.11 a/b/g/n/ac(2.4GHz, 5GHz) | 802.11 a/b/g/n/(2.4GHz) |
Bluetooth | 4.0(LE) | 4.0(LE) | 2.1 |
入出力 | USB 3.1 Gen1 ポート × 3 | USB 3.1 Gen1 ポート × 2 | USB 3.0 ポート × 2 |
AV出力 | HDMI 2.0b(4K/HDR出力対応) 光デジタル出力端子 | HDMI 1.4a(HDR出力対応) | HDMI 1.4a(HDR出力対応) 光デジタル出力端子 |
消費電力 | 最大310W | 最大165W | 最大230~250W |
サイズ(cm) | 29.5 × 5.5 × 32.7 | 26.5 × 3.9 × 28.8 | 27.5 × 5.3 × 30.5 |
重量 | 3.3kg | 2.1kg | 2.5kg |
「PS4 Pro」は最大4K
「PS4 Pro」で映像表現が強化されるゲームソフトは、パッケージなどに「PS4 Pro ENHANCED」マークが示されます。
「PS Store」にて、2018年6月8日現在販売されるPS4向けソフトのうち、「PS4 Pro ENHANCED」対象タイトルはおおよそ1割もあります。
「PS4 Pro」は、「PS4 Slim」よりパワーアップされているので、高精細、高画質、滑らかな描画、細やかな描き込みができるのです。
1割しかないのなら、「PS4 Slim」でいいと思う方もいらっしゃるかと思いますが、「PS4 Pro ENHANCED」ではない、約9割PS4向けソフトであっても、4K解像度相当にアップスケーリングしてくれます。
「PS4 旧モデル」と「PS4 Slim」の最大画質はフルHD (1920×1080)。「PS4 Pro」は、フルHDの4倍も高精細です。
「PS4 Pro」にはフレームレートを向上させる「ブーストモード」搭載
30fpsより60fps。フレームレート30fpsとは、0.033秒で表示を切り替えることができるという意味です。60fpsの場合、0.016秒と2倍高速に映像を切り替えることができます。
1秒間に30枚の静止画で構成される動画と、1秒間に60枚の静止画で構成される動画なら、後者の方が、パラパラ漫画のイメージで明らかに滑らかであることが想像できるかと思います。
FPSやアクションゲームのように動きの速いゲームソフトの場合、このフレームレートが重要になります。
ボタンを押してから画面への表示までのタイムラグがあると、かなり不利な環境でゲームをしなければなりません。カクカク動かれても困ります。
PS4のゲームソフトには、フレームレートが固定されたものとされていないものの2種類があります。固定されていないゲームソフトにおいて、「PS4 Pro」でプレイすると、ブーストモードでフレームレートを高く安定させます。
単純にもし、「PS4 Pro」プレイヤーと「PS4 Slim」プレイヤーで、約2倍もの遅延が発生しているのであれば、「PS4 Slim」プレイヤーの方が圧倒的に対戦で不利です。
「PS4 Pro」はロード時間が少し速い SSDに換装するとかなり速い
「PS4 Slim」のストレージ接続インターフェース規格は「Serial ATA 2.0」。「PS4 Pro」は「Serial ATA 3.0」。メインメモリの帯域幅も、176GB/sと218GB/sと差があります。違いはデータの転送速度です。
「Serial ATA 2.0」のデータ転送速度は3Gps。「Serial ATA 3.0」は2倍の6Gpsです。「PS4 Slim」と「PS4 Pro」のストレージの種類は「HDD」です。
インターフェース規格の違いとメインメモリの帯域幅の違いで、「PS4 Pro」の方がほんの少しだけ、ロード時間などが速いです。
「PS4 Slim」と「PS4 Pro」は、両方とも「HDD」から「SSD」に換装することが可能。「SSD」に換装した場合、1.5〜2倍くらいロードが速くなります。
最近のPS4ゲームは50GB以上の大容量なものが多いのでロード時間が比較的長め。おおよそですが、「SSD」に換装すると50GBのゲームで約2倍、80GBのゲームで約3倍ロード時間が早くなります。
「PS4 Pro」の価格は1万円高い
「PS4 Slim」より「PS4 Pro」は1万円高額です。Amazonで購入した場合でも、おおよそ1万円の差があります。
「PS4 Pro」は「PS4 Slim」より高性能だから映像が滑らか
「PS4 Pro」は、全てを処理する頭脳CPU、映像処理担当のGPU、セカンダリープロセッサーメモリ、3種とも「PS4 Slim」より高性能です。
そのため「PS4 Pro」は、ゲームプレイ中の映像が、4Kであってもとても滑らか。カクカクしたりしないので、FPSやアクションゲームでも有利です。
また、激しい画面の動きを伴うゲームでも3D酔いする可能性がとても少ないです。
「PS4 Pro」と「PS4 Slim」はWi-Fi接続でもダウンロードがはやく、オンラインゲームもスムーズ
「PS4 Pro」と「PS4 Slim」はIEEE802.11acに対応しています。「PS4 旧モデル」は、IEEE802.11acには対応していません。
速度を数値化すると「PS4 旧モデル」は最大150Mbpsで、「PS4 Pro」と「PS4 Slim」は最大866Mbps。
2.4GHz帯は混雑しているので、「PS4 旧モデル」にてWi-Fi接続してオンラインゲームをするには待機時間が長すぎて不安です。
「PS Store」からゲームソフトをダウンロードするにもかなり時間を要します。そのため、LANケーブルによる有線接続しか選択肢がありません。
5GHz帯にも対応する「PS4 Pro」と「PS4 Slim」であれば、オンラインゲームやダウンロードも、Wi-Fi経由であっても高速。LANケーブルだけでなくWi-Fiでも十分対応することができます。
「PS4 Pro」はUSBポートが3つ
「PS4 Slim」の場合ストレージは500GB、もしくは1TB。「PS4 Pro」のストレージは1TB、もしくは2TB。おおよそ100GBが、システム領域として使われていますので、500GBのものは実質約400GBで、1TBのものは実質900GBの空きがあることになります。
最近のPS4向けゲームソフトは50GBを超えるものが多いのですが、仮に全て50GBぴったりの容量だとし仮定すると、PS4のゲームソフト2本をダウンロード&インストールしたら100GBです。
単純に計算すると、500GBの「PS4 Slim」には8本のゲームソフト、1TBの「PS4 Slim」「PS4 Pro」には18本のゲームソフトしか、インストールすることができないということになります。
18本分のゲームソフトがインストールできれば疎遠になるゲームソフトも比較的多く出てきそうなのでそういったゲームソフトから削除。新しいゲームソフトをインストースすれば良いかと思います。
500GBの場合は8本くらいしかインストールできませんので、「まだゲームプレイするかもしれないけど、新しいゲームソフトをインストールするには仕方ないよね。」といった気持ちで仕方なくデリートするようになります。
この場合、もしまたデリートしたゲームをプレイしたくなったら他のゲームソフトをデリートして、再度インストールし直さなければなりません。
500GBであればほぼ確実に、1TBならもしかしたらそのような面倒が起こる可能性を想定できます。消したり再度インストールしたり。
そんなとき、比較的手軽に容量を増やそうと思ったら「外付けHDD」を購入接続することになります。外付けHDDはUSB接続。
PS4のコントローラーは無線通信可能ですが、充電するためにPS4本体のUSBにて行う方がほとんどです。外付けHDDとPS4コントローラーで2つのUSBポートが埋まってしまうのです。
しかし、「PS4 Pro」にだけ3つのUSBポートが搭載されているので、外付けHDDとPS4コントローラーで使っていてももう1つ分空きがあります。
この空いたUSBポートは何を使うのかといえば、USB接続タイプのヘッドセットなどに使ったりします。USBメモリを接続して、PS4コントローラーのシェアボタンで撮影した画面スクリーンなどをコピーする場合にも活用できます。
2人でゲームプレイする場合にも、PS4コントローラーで2つのUSBを使ってしまうことになるので3つある方がUSBハブを買わなくて済みます。
「PS4 Slim」にだけ光デジタル出力端子がない
7.1chバーチャルサラウンドでゲームプレイができたら、FPSなどのジャンルでとても有利になります。足音や銃声だけで、ある程度の方向や距離感をつかむことができるからです。
画面に映っていない後ろからの敵にも、ステレオサウンドより素早く気がつくことができるでしょう。索敵が早くなるのです。
しかし、USB端子の接続だけで7.1chバーチャルサラウンドを可能とするヘッドセットはあまりありません。「SONY PS4純正ワイヤレスサラウンドヘッドセット」を含め数個だけ。
7.1chバーチャルサラウンド対応ヘッドセットのほとんどがPS4ではステレオ再生になってしまうのです。
PS4でも7.1chバーチャルサラウンドを可能にするため、いくつかのヘッドセットはUSBと光デジタル出力端子の両方に接続する選択肢を取っています。
そのため光デジタル出力端子があった方がヘッドセット選択の幅が広がるのです。
ただし、テレビ(モニター)側に光デジタル端子があるのであればそちらで代用可能。テレビ(モニター)側にも光デジタル端子がない場合には、「HDMIスプリッター」と呼ばれる、1本のHDMIを複数本と、光デジタルに分配する機器を購入しなければならなくなります。
サイズと重さが違う
「PS4 Pro」「PS4 Slim」「PS4 旧モデル」すべてサイズも重さも違います。最も大きく重いPS4が「PS4 Pro」。最も軽く小さいPS4が「PS4 Slim」です。
「PS4」と「PS4 Pro」はSHAREボタンでの録画・ライブ配信する際の解像度が違う
「PS4」「PS4 Pro」のプレイ動画をライブ配信する場合には、SHAREボタンにて操作を行います。使い方は一緒ですが解像度が異なります。
「PS4」のプレイ動画を録画・ライブ配信する際にはHD(1280 × 720)に下がってしまいます。
「PS4 Pro」のプレイ動画を録画・ライブ配信する際にも解像度が下がりますが、フルHD(1920x1080)までと比較的きれいな映像で配信できます。
「PS4」も「PS4 Pro」も、よりきれいかつきめ細やかなプレイ動画を録画・ライブ配信するには別途キャプチャーボードを購入する必要があります。
SSDに換装した「PS4 Pro」と「PS4 Slim」は、並べてみると遅延が目立つ
SSDに換装した「PS4 Pro」と普通の「PS4 Slim」で同じゲームを起動して並べて見比べると、「PS4 Slim」の方が2〜3倍もロードが遅く、FPSやアクションゲームでの遅延がとても目立ちます。ぱっと見でSSD換装「PS4 Pro」の方が速いとわかるのです。
グラフィックスのきめ細やかさも同じ。「PS4 Pro ENHANCED」対象のアクションゲームの多くは、「4K出力 / 30fps」と「フルHD / 60fps」から選ぶことができます。
グラフィックスを優先させるか、アクション性を優先させるか、選択することができるのです。「4K出力 / 30fps」でプレイする場合の映像は、とてもきめ細やかです。これもぱっと見で体感することができるほどに違いがわかります。
FPSやアクション・RPGゲーム好き・長時間プレイする方は迷わず「PS4 Pro」をオススメ
FPSやアクションゲームを中心に、ゲームプレイされる方であれば、「PS4 Slim」より遅延の少ない「PS4 Pro」がオススメです。もちろん映像重視のRPGなどのゲームをする方も4Kに対応する「PS4 Pro」がオススメです。
ロード時間を考えると、プレイするゲームジャンルに関わらず長時間ゲームする方にも「PS4 Pro」をオススメできます。
4Kテレビ(モニター)は必須ではない
表を見ていただけるとわかるのですが、「PS4 Pro」は4Kに対応しているだけで、フルHDやHD出力もできます。
そのため4Kテレビ(モニター)を持っていない方でも「PS4 Pro」を選択することができます。
「旧PS4」専用タイトルも「PS4 Slim」専用タイトルも「PS4 Pro」専用タイトルもない
「旧PS4」も「PS4 Slim」も「PS4 Pro」も全部ひっくるめて【PS4】です。「旧PS4」だけでプレイ可能、「PS4 Slim」だけでプレイ可能、「PS4 Pro」だけでプレイ可能といったタイトルはありません。
あるのは4K出力も可能な「PS4 Pro ENHANCED」マーク付きのゲームタイトルがあるだけです。
「PS4 Pro ENHANCED」マーク付きのゲームタイトルであっても、「旧PS4」や「PS4 Slim」でプレイ可能です。出力される解像度が変わるだけ。
「旧PS4」or「PS4 Slim」から「PS4 Pro」への買い替えも安心 ダウンロードしたゲーム、セーブデータ、フレンド、SHAREコンテンツのコピーができる
「旧PS4」or「PS4 Slim」ご利用の方が「PS4 Pro」に買い替える際に不安になるのが、既存のPS4に保存されたダウンロードしたゲーム、セーブデータ、フレンド、SHAREコンテンツなどはどうなってしまうのかというところかと思います。
いくら「PS4 Pro」の性能が良くても、今までのものが利用できず、両方を併用していかなければならないのであれば買い替えたくなくなってしまいます。
しかしそれらのデータはすべてコピーできるのでご安心を。PlayStation Plus(別途加入が必要)のオンラインストレージにデータをセーブして、新しく購入したPS4でゲームを再開することができます。
質より価格の方は「PS4 Slim」をオススメ
「PS4 Pro」に比べるとぱっと見でわかるほどの性能差がありますが、価格は明らかに「PS4 Slim」の方が安いです。
おおよそ1万円安いので、質より価格重視といった方には、「PS4 Slim」をオススメ。
「PS4 Pro」と並べて比べてみるとさがわかりますが、並べなければ何ら差を感じなません。
「PS4 Slim」でプレイできないPS4ソフトはありませんし、動きがカクカクして楽しめないなんてこともありませんので 「PS4 Slim」 で十分ではあります。