2019年2月18日、Acerのゲーミングブランド『NITRO』から『VG0』シリーズ、24型 75Hz 応答速度1ms 「AMD FreeSync」対応ゲーミングモニター『NITRO VG240YUbmiipx』が発売されています。
デスクの上 たった約70cmの距離でもきめ細やか フルHDの約1.8倍大きな静止画
『NITRO VG240YUbmiipx』の解像度はWQHD(2560×1440)です。フルHDは1920×1080なので、約1.8倍も大きな静止画を出力できることになります。
それだけ広い視野でゲームすることができるので索敵で有利。ゲームの世界もとても広く見渡すことが可能です。
またフルHD/24インチの場合の最適な視聴距離は約90cmですが、WQHDの場合約70cmが最適な視聴距離です。
フルHD/24インチで約70cmで視聴すると画質の荒さが目立ちますが、WQHDなら約70cmの距離でも画質はきめ細やかなままです。
ちょっと滑らか リフレッシュレート75Hz
一般的なテレビ(モニター)のリフレッシュレートは60Hzです。1秒間が60枚の静止画で構成されます。1秒/60枚なので、0.0167秒で静止画が切り替わります。
それに比べて『NITRO VG240YUbmiipx』はリフレッシュレートは75Hz。1秒間が75枚の静止画で構成されるので1秒/75枚。0.0133秒で静止画が切り替わります。
リフレッシュレートは75Hzの方が少し滑らかで、遅延も少し少ないので、一般的なテレビ(モニター)でゲームする人より少し有利です。
引っかかりやズレがない「AMD FreeSync」対応

『NITRO VG240YUbmiipx』は、0.0133秒ごとにWQHDの静止画を切り替えることのできるモニターです。
PCが描画する静止画がモニターに出力されることで、0.0133秒ごとに画面の静止画を切り替えています。しかし、PCの描画とモニターの出力のタイミングは必ず合うわけではありません。
同時進行で他の仕事もしていますし、たまたまグラフィックの処理が重いと描画に時間がかかり、モニター出力のタイミングに合わない場合があるのです。
例えばグラフィック処理に0.01334秒かかってしまったとします。たった0.00001秒遅れただけですが、モニターの0.01333秒ごとのリフレッシュのタイミングに遅れています。
そのためモニターは仕方なく、前の静止画をそのまま画面に映し出します。この時私たちには、まるで動画が引っかかったように見えます。
遅延は0.01334秒+0.01333秒なので、リフレッシュレート75Hzの最大遅延は0.266秒です。倍の時間かかっているので、リフレッシュレートが一瞬37.5Hzに低下しています。
これが「スタッタリング」と呼ばれる現象で、60Hzは「スタッタリング」で30Hzに低下。最大遅延は0.033秒になります。

PCの描画のタイミングと、モニターの出力のタイミングのズレが原因で、1つ前の静止画と混ぜて描画、そしてモニターに出力してしまうことがあります。
私たちには映像がズレたように見えますが、これは「ティアリング」と呼ばれる現象です。
「スタッタリング」と「ティアリング」の発生が多いと対戦ゲームでは圧倒的に不利です。しかし「AMD FreeSync」対応の『NITRO VG240YUbmiipx』ならその心配がありません。
AMD製のGPUであれば確実に、「NVIDIA GeForce」シリーズであってもほぼ、PCがモニターのリフレッシュレートを制御ししてくれます。
描画のタイミングと出力のタイミングを別々に行うのではなく、一括してGPUが引き受けてくれるので、「スタッタリング」と「ティアリング」の発生がほぼなくなるんです。
※AMD製のGPUが搭載されるPCが必要です。
※2019年1月から、「G-SYNC Compatible Monitors」認定を受けた「FreeSync」対応モニターであれば、PCのグラフィックカードが「NVIDIA GeForce」シリーズであっても、NVIDIAコントロールパネルから設定することで可変リフレッシュレート型同期機能を有効にすることができるようになりました。
※「G-SYNC Compatible Monitors」認定を受けていない「FreeSync」対応モニターでも、「NVIDIA GeForce」シリーズで動作するようですが、画面が点滅、波、色の異常表示などの可能性があるとのこと。
※対応ドライバー「GeForce 417.71 Driver」
視認性が高くエイムしやすい 応答速度1ms(0.001秒)
「応答速度」は色を切り替える速度です。静止画に合わせてモニターが色を切り替えるのですが、ゲームのように動きの速い動画ではとても重要な値になります。
色を切り替える速度が遅いと、キャラクターやカメラワークの動きの速さに色の切り替えがついていけずに遅れてしまうので、残像のようにボヤけてしまうのです。
ボヤけて見えるということは視認性が悪化するということ。目で見て判断して敵を撃つゲームFPSやTPSゲームでは、敵だと判断するまでに時間がかかるので問題です。
レースではどこが壁で、どこが敵の車体なのかの判断が難しくなるのでぶつかってしまうことでしょう。
一般的なテレビ(モニター)の応答速度は10〜20ms(0.01〜0.02秒)です。それに比べて『NITRO VG240YUbmiipx』は10倍以上速い1ms(0.001秒)なので、どんな時でも視認性高く、有利な状態でゲームできます。
暗い場所の視認性も高い コントラスト比100,000,000:1 有機EL並みの実力
『NITRO VG240YUbmiipx』には、コントラスト比を高める独自の「ACMテクノロジー」が搭載されています。
IPSパネル方式の液晶は、視野角が178°と、どこから見ても美しい映像であるところが利点ですが、コンストラスト比が欠点で、おおよそ1,000:1程度です。
コンストラスト比1,000:1というのは、最も暗い部分(黒)を1としたときに、最も明るい部分(白)の明るさがその1000倍であることを意味します。
1,000倍もあれば十分かと思いますが、暗いシーンだと画面全体が黒に近いので、その差をはっきり表現できません。
そのため黒で塗りつぶされたような表現になり、どこに何があるのか、どこに敵が潜んでいるのかわかりづらいのです。
チョコチョコ動き回られると、せっかく視認できてもすぐに見失うことになります。
しかし『NITRO VG240YUbmiipx』は、「ACMテクノロジー」をオンにするとコントラスト比1,000:1だったものが、100,000,000:1に跳ね上がります。なんと10万倍。
黒を1とした場合、明るい部分が100,000,000です。これだけ大きな差をくっきりはっきり色の違いで表現できるのであれば、暗いシーンでの視認性が上がります。
特に暗くもなく、明るくもない、普通の真ではとても色鮮やかな映像を映し出します。IPS方式の液晶なのに、有機EL並みのコントラスト比です。
HDMI 2.0端子搭載だからPS4やPS4 Proも接続できる
『NITRO VG240YUbmiipx』にはHDMI 2.0端子が搭載されているので、PS4やPS4 Pro、Switchなんかも接続可能です。
ただし、PS4やPS4 Proなど家庭用ゲーム機専用モニターとして購入するのであれば、もう少しだけ安いモニターの性能でも十分足ります。
『NITRO VG240YUbmiipx』はHDR非対応。PS4やPS4 Proでは機能しない「FreeSync」対応。
PS4やPS4 Proは30fpsまたは60fps描画しかできませんので、75Hzはもったいないスペック。
ミドルレンジクラスのPCでも性能をフル活用できる
ゲームしていればいつかは誰もがハイエンドモニターに憧れ、誰もが興味を示しますが、あまりにも性能が高いモニターをフルに活用するとなると、ゲーミングPC側のスペックも必要になります。
『NITRO VG240YUbmiipx』であれば、ミドルレンジクラスのモニターですので、ゲーミングPCに求められる性能もミドルレンジクラスで事足ります。
具体的には、グラフィックカードは「GeForce GTX 1080」「GTX 1070Ti 」「GTX 1660 」「GTX 1660Ti」くらいの性能があれば、ほぼ全てのゲームタイトルがWQHD/75fpsで描画されます。
ワンランク下げて「GTX 1070」のクラスだと、WQHD/75fpsで描画できるタイトルと、WQHD/60fpsまたはフルHD/75fpsでしか描画できないタイトルとに分かれる可能性があります。
『NITRO VG240YUbmiipx』仕様
メーカー | Acer |
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ブランド | NITRO |
シリーズ | NITRO VG0シリーズ |
発売日 | 2019年02月18日 |
種別 | 23.8型 ワイド(16:9)IPSパネル非光沢 |
最大解像度 | WQHD(2560×1440) |
ビット深度(最大表示色) | 8bit(約1670万色) |
リフレッシュレート | 75Hz |
G-SYNC / FreeSync | AMD FreeSync |
応答速度 | 1 ms (VRB) |
色域 | sRGB 98% |
輝度(HDR) | 300 cd/m2(HDR:✕) |
コントラスト比 | 1000:1ACMオン 100,000,000:1 |
入力端子 | HDMI2.0 x2DisplayPort 1.2 x1 |
音声入出力端子 | 音声出力:ステレオミニジャック |
スピーカー | 2W+2W ステレオスピーカー |
視野角(水平/垂直) | 178゜ / 178゜ |
サイズ(幅×高さ×奥行 単位:mm スタンド含む) | 約540 x 412 x 240 mm |
重量 | 4.16kg |
消費電力 | 最大時:45W通常使用時(オンモード):19.42W年間消費電力量:未公開待機時:0.48W |
HDCP | ○(HDCP2.2○) |
ピボット機能 | ✕ |
チルト機能 | 上20° / 下5° |
スイベル機能 | ✕ |
上下高さ調節 | ✕ |
フリッカー機能 | ○ |
ブルーライト軽減機能 | ○ |
壁掛け機能 | VESA規格 単位mm:100×100mm |
USB HUB機能 | ✕ |
保証期間 | 3年(パネル・バックライトユニットは1年) |
クレジット | © 2017 Acer Inc.(公式サイトの情報をもとに記述しています。) |
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