2015年12月上旬発売、Creative(クリエイティブ)Sound BlasterXシリーズ ゲーミングイヤホン『Sound BlasterX P5』をご紹介します。
高強度チタンをコーティングした振動板がクリアでくっきりなオーディオ再生を実現
「フレミングの左手の法則」を覚えていますでしょうか。ピースを横に倒し、親指を立てたような指の形です。
人差し指の方向が磁力線の向きとした場合、中指の方向に電流を流すと親指の方向に力が働くという、フレミングが考案した電磁誘導の法則です。
スピーカードライバーは、このフレミングの法則によって電気信号を音に変えています。マグネットによる磁力とボイスコイルに流れる音楽(電気)信号とが、「ダイアフラム(振動板)」に伝えて音が作られています。
「ダイアフラム(振動板)」が大きい方が音質が向上しますし、低音や音圧も上昇します。しかし実は、音に影響を与える要因は大きさだけではありません。素材です。
『Sound BlasterX P5』の「ダイアフラム(振動板)」は高強度チタンでコーティングされたものです。
脂肪でたるんだお腹を叩いてみてください。「ぺチョン」といったような、なんとも情けない音が発生します。
それに比べて筋肉質でハリのあるお腹を叩いた場合はどうでしょうか。たるんだお腹を叩いた時よりも、雑味のないクリアでくっきりはっきりしたサウンドが発生するかと思います。
『Sound BlasterX P5』の「ダイアフラム(振動板)」はいわば、ハリのある筋肉質なお腹です。高強度チタンでコーティングされた「ダイアフラム(振動板)」が奏でるサウンド体験が可能です。
バスレフ型? 低音を増幅しゲーミングに最適な音に仕上げる筐体設計
カナル型イヤホンの欠点は、耳栓のように耳の穴を塞ぐ形状から、ドライバーサイズが小さくなりがちなところです。
カナル型のドライバーサイズは6~12.5mm、インナーイヤー型は13.5~15.4mmですから、終えでご紹介した通り、音質や低音、音圧においてはカナル型の方が不利です。
しかも『Sound BlasterX P5』のドライバーサイズは7mm。カナル型の中でも小さめに分類されるサイズです。しかしこれには「エンクロージャー(筐体)」に秘密があるようです。
「ドライバー」が作り上げたサウンドは、イヤホンの中・筐体(エンクロージャー)で反響・増幅されます。筐体の広さや素材によっても、音質や低音、音圧が変わるということです。
『Sound BlasterX P5』の製品説明を見ると、イヤホンのハウジングにアレイ状のポートチューブを設けているとの説明を見つけることができます。
その説明文の上の写真には、イヤホンの反対側に3つの丸い穴を写したものが配置されています。使用には記載ありませんが、このイヤホンは「開放型」でも「密閉型」でもなく、「バスレフ型」なのではないかと推測されます。
「バスレフ型」の「エンクロージャー(筐体)」の特徴は、低音が増幅されて再生されるので、豊かで伸びのある、量感溢れる低音体験が可能なところです。
低音に強いと言われる「密閉型」より広い低音域が特徴なんです。「密閉型」の場合、「筐体」に閉じ込められた空気がバネの役割を果たすので、引き締まった低音再生が可能となります。
ただし引き締まった低音を再生するためには、それなりに大きな容積を必要とするので「筐体」が大きくなりがち。ゲーミング向けのカナル型イヤホンには向いていないのです。
それを解決してしまうのが「バスレフ型」です。筒状のポート内の空気と「筐体」の中の空気のバネが共鳴を起こし、低音が増幅する仕組みです。
そのため「バスレフ型」の場合、「密閉型」ほどの大きな容積が必要ないのです。小さくても音質や低音、音圧に優れたサウンド再生を可能とさせます。
小さくてもパワフルな音圧感度114dB/mW
これまでのご説明でもうすでにご紹介済みですが、もう少し詳しくご紹介したいと思います。『Sound BlasterX P5』は小さいイヤホンですが、音圧感度114dB/mWと高めです。
ヘッドホンや他のイヤホンでも100〜106dB/mWくらいですから、『Sound BlasterX P5』はかなり高めだと言えます。
しかしドライバーサイズが小さいと十分な音圧が取りづらいことすでにご紹介しました。ではなぜこれほどまでに十分な音圧が取れているのか。
これもすでにご紹介した通り、緻密に設計された「バスレフ型」構造の筐体がそれを実現しているのだと考えられます。
12gと軽量
これも「バスレフ型」の恩恵でしょうか。小さくても優れた音質と伸びのある低音、十分な音圧を可能とさせる「バスレフ型」ですから、それを証明するかのように軽量設計です。
通常イヤホンの重さは20g前後の重さがありますから、12gはかなり軽めです。
快適な装着感とフィット感と遮音性を実現するスパイラル状のシリコン製イヤーピース
『Sound BlasterX P5』のイヤーピースはスパイラル状のシリコン製です。この形状を取ることで、快適な装着感とフィット感、そして遮音性を向上させるとのことです。
『Creative』の測定結果によると、外部からのノイズを大幅にカットできる「スパイラル状のシリコン製イヤーピース」は、最大約95%の遮音性を実現。
ゲームの世界にしっかり没入できそうです。
専用ソフトウェアでよりゲーム向けの音作りが可能
『Sound BlasterX P5』にはスキが一切ないようです。PC専用ですが、ソフトウェア「BlasterX Acoustic Engine Lite」があれば、プリセットされたゲームジャンルから、ゲームに最適なサウンド環境でゲームプレイできます。
音声通話の応答や音楽再生 マイクミュートができるインラインコントローラー
『Sound BlasterX P5』のインラインコントローラーでは、iPhoneやAndroidスマホなどでの音声通話の応答や音楽再生などのコントロールが可能です。
面白く便利なのは、イヤホンなのにも関わらずマイクミュートボタンが搭載されているところです。
ゲーミングヘッドセットにはほぼ必ずと言って良いほど搭載されているマイクミュートボタンですが、イヤホンでは珍しいボタンです。
『Sound BlasterX P5』はゲーミングイヤホンですから、ゲーミングヘッドセットのようにボイスチャットを自在に素早くオン・オフできるので便利です。
『Sound BlasterX P5』仕様
メーカー | Creative(クリエイティブ) |
---|---|
ブランド | Sound BlasterX |
シリーズ | Sound BlasterX |
発売日 | 2015年12月上旬 |
サラウンドサウンド | 2ch |
ヘッドホンタイプ | インナーイヤー型と記載(カナル型) |
ヘッドホン構造 | バスレフ型? |
ドライバーユニット | ネオジム |
ドライバーユニットサイズ | 7mm |
DAC | 未公開 |
感度 | 114dB/mW |
周波数特性 | 10Hz-23,000Hz |
インピーダンス | 16Ω |
全高調波歪み | 未公開 |
S/N比 | 未公開 |
コントローラー | 音量調整✕ |
その他のコントローラー | 再生/一時停止、着信応対/マイクミュート |
マイク集音特性 | 未公開 |
マイク感度 | -40dBV/Pa |
マイク周波数特性 | 未公開 |
マイクインピーダンス | 2,200Ω |
マイクS/N 比 | 未公開 |
ノイズキャンセリング機能 | ✕ |
LED / RGB | ✕ |
接続I/F | 4極3.5mmステレオミニ3.5mmオーディオ分配ケーブル |
重量 | 約12g |
サイズ | 未公開 |
筐体 | 未公開 |
イヤーチップ | スパイラル状のシリコン製イヤーピース 3サイズ |
ケーブル長 | 未公開 |
ケーブルタイプ | スタンダード |
クレジット | © 2019 Creative Technology Ltd. All Rights Reserved.(公式サイトの情報をもとに記述しています。) |
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