2019年1月18日発売、フルHD(1920×1080)/144Hz、FreeSync対応、応答速度1ms、コントラスト比100,000,000 : 1にして25,000円〜33,000円とコスパに優れたハイクラスゲーミングモニターAcer『XF0』シリーズ2019年冬モデルをご紹介します。
Acer『XF0』シリーズ2019年冬モデルは、27インチの「XF270HBbmiiprx」と24.5インチの「XF250QBbmiiprx」の2種類から選べます。
滑らかで遅延少ないリフレッシュレート144Hz

1秒間が何枚の静止画で作られるのか、それがリフレッシュレートです。もちろん多い方が滑らかで遅延が少なくて済むので、FPSやレーシング、アクションゲーム向けになります。
一般的なテレビ(モニター)の動画は、1秒間が60枚の静止画で作られます。見ているだけであればなんら問題なく滑らかですが、高速に動くゲームの場合はゲーミングモニターご利用の方との対戦で不利になります。
静止画の切り替え速度がカメラや車、敵の動きの速度についていけないので、動きがカクカクしてしまうのです。
1秒間を60枚に分割すると、0.0167秒ごとに静止画が切り替わる計算になりますが、敵がもし144Hzでゲームしているのなら、相手の静止画は0.0069秒ごとに切り替わっているのです。
マウスの操作が画面に反映されるまでに最大0.0167秒後になるのか、その2.4倍速い0.0069秒後になるのか、どちらが有利なのかははっきりしています。
スタッタリングとテアリングに足を引っ張られない「AMD FreeSync」対応

要求される解像度とフレームレートに合わせて描画するゲーミングPCのグラフィックボード。グラフィックの処理が重いなどの理由でタイミングが遅れることだってあります。
144fpsの場合0.00694秒ごとに描画しなければなりませんが、0.00695秒かかってしまうこともあります。0.00001秒の遅れです。
たった0.00001秒でも遅れは遅れ。これではモニターの0.00694秒ごとの出力に間に合いません。モニターは仕方なく前回出力した静止画をそのまま映し出します。
1枚分飛ばされるのです。これが「スタッタリング」現象。1枚分(ワンフレーム分/144Hzの場合0.00694秒)止まって見えますので、映像としては見えない壁に引っかかったように映ります。
ワンフレームの遅れは、遅延が通常の2倍になりますので、144Hzから一瞬72Hzに低下したことになります。0.00694秒ではなく、その2倍・0.01389秒の遅延です。

PCとモニターとのタイミングのズレは、1つ前の静止画と現在の静止画、2枚の静止画を混ぜて描画・出力してしまうこともあります。
混ざっていますので、私たちには映像がズレたように見えます。これが「テアリング」現象。
「スタッタリング」と「テアリング」の発生が多いと、当然ですが勝敗を分ける対戦ゲームにおいて足を引っ張ります。
しかし「AMD FreeSync」対応ならそのリスクはほとんどありません。PCはPC、モニターはモニターで制御されていた144fps描画と144Hz出力が、一括してPCのGPUが制御するのです。
「AMD FreeSync」は、AMD製のGPUであれば確実に機能します。今現在は、「NVIDIA GeForce」シリーズであってもほぼ「AMD FreeSync」が機能すると言われています。
※AMD製のGPUが搭載されるPCが必要です。
※2019年1月から、「G-SYNC Compatible Monitors」認定を受けた「FreeSync」対応モニターであれば、PCのグラフィックカードが「NVIDIA GeForce」シリーズであっても、NVIDIAコントロールパネルから設定することで可変リフレッシュレート型同期機能を有効にすることができるようになりました。
※「G-SYNC Compatible Monitors」認定を受けていない「FreeSync」対応モニターでも、「NVIDIA GeForce」シリーズで動作するようですが、画面が点滅、波、色の異常表示などの可能性があるとのこと。
※対応ドライバー「GeForce 417.71 Driver」
残像にも足を引っ張られない 応答速度1ms(0.001秒)
輪郭がはっきりしている場合とぼやけている場合、どちらがエイムしやすくしっかりヒットさせることができるでしょうか。
レーシングにおいても、輪郭がはっきりしている方がぶつかることなく抜き去りやすいかと思います。
残像のようにぼやけてしまう理由は、速すぎる動きに合わせて色の切り替えが追いつかないことが理由です。
例えば敵がいた場所の色を敵の色から背景の色に変え、いなかった場所の色を背景の色から敵の色に変えなければなりません。
一般的なテレビ(モニター)の応答速度は10〜20ms(0.01〜0.02秒)と言われていますので、『XF0シリーズ2019年冬モデル』より10〜20倍も遅いのです。
そのためFPSやレース、アクションゲームをするなら、一般的なテレビ(モニター)でするより、『XF0シリーズ2019年冬モデル』でプレイした方が断然有利です。
コントラスト比100,000,000 : 1と10 段階の「ブラック・ブースト」で暗い場所でも撃ち負けない
『XF0シリーズ2019年冬モデル』2つとも、コントラスト比100,000,000 : 1で、10 段階の「ブラック・ブースト」機能が搭載されています。
コントラスト比100,000,000 : 1とは、最も暗い部分(黒)を1としたときに、最も明るい部分(白)の明るさがその100,000,000倍にできるということです。
『XF0シリーズ2019年冬モデル』は液晶ディスプレイですが、通常の液晶のコントラスト比は1,000 : 1です。液晶だったiPhoneですら1,400 : 1でした。
液晶から有機ELに変わったiPhoneXSになると、コントラスト比が1,000,000:1に上昇、視認性がよくなりました。
『XF0シリーズ2019年冬モデル』の場合は、コントラスト比を高める独自の「ACMテクノロジー」技術が搭載されているので、通常は1,000 : 1のところ、機能をオンにすれば100,000,000 : 1にできるのです。
また、黒の強弱を 10 段階に調節して暗いシーンでの視認性を高めることのできる「ブラック・ブースト」機能まで搭載。
『XF0シリーズ2019年冬モデル』でFPSゲームをプレイするなら、暗くて見えにくいという理由で撃ち負けることがなくなります。
HDMIのバージョンだけ異なる『XF270HBbmiiprx』と『XF250QBbmiiprx』
『XF270HBbmiiprx』と『XF250QBbmiiprx』は、サイズの他にはHDMI端子のバージョンのみ異なります。
『XF270HBbmiiprx』の方は両方ともHDMI2.0に対応していますが、『XF250QBbmiiprx』は両方ともHDMI1.4です。
HDMI2.0の場合フルHD/144Hzの出力に対応しますが、HDMI1.4はフルHD/120Hzにまでしか対応しません。
そのため、ゲーミングPCとモニターの性能としてはフルHD/144Hz出力可能であっても、HDMI端子の性能が理由で、、『XF250QBbmiiprx』はフルHD/144Hz出力できません。
とはいえHDMIケーブル経由で出力するであろうデバイスは、PS4・PS4ProやSwitch、地デジチューナーになるでしょうから、フルHD/120Hz出力しかできなくても大きな問題ではありません。
※、PS4・PS4Pro、Switchは60fps、地デジは30fps出力にしか対応していません。
ミドルハイレンジからハイスペックゲーミングPCにオススメ
『XF270HBbmiiprx』は税込約33,000円、『XF250QBbmiiprx』は税込約25,000円で購入することのできるとてもとても安いゲーミングモニターですが価格に騙されてはいけません。
『XF270HBbmiiprx』と『XF250QBbmiiprx』はハイクラスといっても良いほどの性能を有しています。
フルHD/144Hz出力に「AMD FreeSync」対応で応答速度1ms。HDR対応であれば堂々とハイクラスといっても良かったでしょうか。
それほどの性能なので、理想としてはゲーミングPCの性能もハイクラスだと安心です。
例えばグラフィックボードは「GeForce RTX 2080」「GTX 1080Ti」「RTX 2070」くらいの性能があると、ほとんど全てのゲームタイトルをフルHD/144Hz出力できるかと思います。
ワンランク下げて「GeForce GTX 1080」「GTX 1070Ti」「GTX 1660」「GTX 1660Ti」くらいでも良いでしょうか。
ワンランク下げた場合には、多少のゲームタイトルのフレームレートが不安定になる可能性があります。
HDMI端子が搭載されているので、PS4またはPS4 Pro、Switchや地上デジタルチューナーの接続もできますが、それ専用として購入することはお勧めしません。過剰スペックすぎるからです。
『XZ321QUbmijpphzx』と『XZ271Ubmijpphzx』の仕様比較
型番 | XF270HBbmiiprx | XF250QBbmiiprx |
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メーカー | Acer | Acer |
ブランド | Acer | Acer |
シリーズ | XF0シリーズ | XF0シリーズ |
発売日 | 2019年1月18日 | 2019年1月18日 |
種別 | 27型 ワイド 16:9TNパネル非光沢 | 24.5型 ワイド 16:9TNパネル非光沢 |
最大解像度 | フルHD(1920×1080) | フルHD(1920×1080) |
ビット深度(最大表示色) | 8bit(約1677万色) | 8bit(約1677万色) |
リフレッシュレート | 48〜144Hz | HDMI:56〜120HzDisplayPort:40〜144Hz |
応答速度 | 1ms(GTG) | 1ms(GTG) |
色域 | NTSC比 72% | NTSC比 72% |
輝度(HDR) | 400 cd/m2(HDR10:✕) | 400 cd/m2(HDR10:✕) |
コントラスト比 | 1000:1ACM:100,000,000:1 | 1000:1ACM:100,000,000:1 |
入力端子 | HDMI 2.0 × 2DisplayPort v1.2 × 1 | HDMI 1.4 × 2DisplayPort 1.2 × 1 |
音声入出力端子 | ヘッドフォン出力:3.5mm ステレオミニジャック | ヘッドフォン出力:3.5mm ステレオミニジャック |
スピーカー | 2W+2W(ステレオ) | 2W+2W(ステレオ) |
視野角(水平/垂直) | 170゜/160゜ | 170゜/160゜ |
サイズ(幅×高さ×奥行 単位:mm スタンド含む) | 約614 x 397-547 x 244.8 mm | 約557.9 x 378.1-528.1 x 244.1 mm |
重量 | 約8.02kg | 約6.8kg |
消費電力 | 最大時:76.00W通常使用時(オンモード):28.50W年間消費電力量:未公開待機時:0.5W | 最大時:35W通常使用時(オンモード):18.53W年間消費電力量:未公開待機時:0.29W |
HDCP | ○(HDCP2.2:○) | ○(HDCP2.2:✕) |
ピボット機能 | 90° 時計回り / 90° 反時計回り | 90° 時計回り / 90° 反時計回り |
チルト機能 | 上35° / 下5° | 上35° / 下5° |
スイベル機能 | 右60° / 左60° | 右60° / 左60° |
上下高さ調節 | 最大150 ㎜ | 最大150 ㎜ |
フリッカー機能 | ○ | ○ |
ブルーライト軽減機能 | ○ | ○ |
壁掛け機能 | VESA規格 単位mm:100×100mm | VESA規格 単位mm:100×100mm |
USB HUB機能 | ✕ | ✕ |
保証期間 | 3年(パネル・バックライトユニットは1年) | 3年(パネル・バックライトユニットは1年) |
© 2017 Acer Inc.(公式サイトの情報をもとに記述しています。)
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