『YAS-108』基本情報
ヤマハ サウンドバー 4K HDR対応/HDMI/DTS Virtual:X/Bluetooth対応 YAS-108(B)
メーカー | ヤマハ(YAMAHA) |
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ブランド | ヤマハ(YAMAHA) |
シリーズ | YASシリーズ |
発売日 | 2018年2月上旬 |
サラウンド | 5.1chバーチャル |
サラウンド機能 | Dolby Digital:○DTS:○自動音場補正:✕ |
サラウンド最大出力 | 30W×2 → 60W |
ウーファー最大出力 | 60W |
スピーカー部 | 形式:フロントL/R 密閉型ユニット:フロントL/R:5.5cmコーン型×2、ツイーター:2.5cmドーム型×2再生周波数帯域:フロントL/R:160Hz~20kHz、ツイーター:4kHz~23kHzインピーダンス:フロントL/R:6Ω)、ツイーター:6Ω |
サブウーファー部 | 形式:バスレフ型ユニット:7.5cmコーン型×2再生周波数帯域:60Hz~160Hz3Ω |
映像関連・パススルー | 4K/60p 4:4:4:○HDR:○HDCP2.2:○電源連動:○HDMI CEC:○ARC:○ |
ネットワーク | Bluetooth:○(Ver 5.0、A2DP、SBC / MPEG4 AAC、SCMS-T方式、Class2 10m)Wi-Fi:✕LAN:✕NFC:✕AirPlay:✕Spotufy:✕ワイヤレス:✕ |
接続端子 | HDMI入力:○(4K、HDCP2.2対応)HDMI出力:○(ARC対応、HDCP2.2対応)光デジタル入力:○同軸デジタル端子:✕3.5mmステレオミニ入力:○USB端子:(○アップデート専用)サブウーファー出力:○ |
ハイレゾ | ✕ |
対応音声フォーマット | Dolby Pro Logic IIDolby DigitalDTS Digital SurroundPCMMPEG-2 AAC |
消費電力 | 27WHDMIコントロールON時:1.2Wスタンバイ時:0.3W |
外形寸法(幅×高さ×奥行) | 890W×53H×131Dmm、890W×131H×62Dmm(壁掛け設置時、スペーサー含む) |
質量 | 3.2kg |
その他の機能 | 視聴モード:ステレオモード/サラウンドモード/3Dサラウンドモードサラウンドモード:映画・音楽・スポーツ・ゲーム・テレビ番組・3D(専用コントロールアプリ「HOME THEATER CONTROLLER」使用時)バスエクステンション:○ミュージックエンハンサー:○(Bluetooth入力時)クリアボイス:○自動スタンバイ機能:○ |
クレジット | Copyright© Yamaha Music Japan Co., Ltd. and Yamaha Corporation. All rights reserved.(公式サイトの情報をもとに記述しています。) |
価格.comサウンドバー(シアターバー) 人気売れ筋ランキングで1位

タッチパネル部分
シンプルなデザインと、性能・機能に比べてあまりにも安い価格設定が魅力なためか、価格.comサウンドバー(シアターバー) 人気売れ筋ランキングでは常に人気の高い製品です。
サウンドバーを購入することが初めての方であれば、間違いなく満足するであろう高品質な製品です。
『YAS-108』に変えたらゲーム・映画・アニメ・音楽鑑賞する時間が増えた
「DTS Virtual:X」の5.1ch3Dバーチャルサラウンドサウンドを楽しめる
『YAS-108』は「DTS Virtual:X」の5.1ch3Dバーチャルサラウンドサウンドに対応しています。
そのためゲームや映画の音声が、真正面・左右斜め前・左右斜め後ろと5つの場所から音がなっているように感じます。
それだけではありません。高さ方向の音場を感じる3Dバーチャルサラウンドなので、例えばヘリコプターが頭上を通り越して行く感覚もリアルに再現されます。
まるでゲームや映画の世界に入り込んだようなリアルな感覚でその世界を体験できます。
音楽鑑賞において3Dサラウンドできくと、まるでコンサートホール・ライブ会場で聞いているような、音に包まれた感覚になります。
遠かった空想の世界や大好きなアーティストを身近に感じることができるので、ゲーム・映画・アニメ・音楽鑑賞する時間が増加します。
低音域から高音域まで厚みと深みあるサウンドを実現する贅沢な7.5cmサブウーファー2 × 5.5cmフルレンジスピーカー2 × 2.5cmツイーター2
一般的なテレビに搭載されるスピーカーのほとんどは、フルレンジスピーカー × 2で構成されるステレオスピーカーになります。
メリットは、狭い部屋でも音のズレといった違和感を感じないところです。しかし高音域が歪みやすく、音域が狭いというデメリットがあります。
高音専用のスピーカーも、低音専用のスピーカーもありませんので、1つのスピーカーで低音域から高音域まで賄わなければならないのです。
それに比べて『YAS-108』は、低音専用のサブウーファーと、全音域を奏でるフルレンジスピーカーと、高音専用のツイーターで構成される3ユニットです。
そのため低音域は厚く・深く・豊かで、歪みのないクリアな高音域を奏でることもできます。今まで聞こえなかった音がたくさん聞くことができるので得した気分になります。
リモコンで簡単に自分好みのサウンドにできる

YAS-108サイド部分
ステレオ・サラウンド・3Dサラウンドの切り替えが簡単
リモコンには「ステレオ」「サラウンド」「3Dサラウンド」と3つのサラウンドボタンが用意されています。
ニュース番組やバラエティなど、立体感あるサウンドが必要ない場合には「ステレオ」の方が効きやすいかと思います。
「サラウンド」と「3Dサラウンド」は映画鑑賞やゲームをする場合に選択します。上下の音場も把握できる「3Dサラウンド」とそうでない「サラウンド」と2種類好みで選べます。
「サラウンド」の方が定位を感じる映画・ゲームもあれば、「3Dサラウンド」の方が定位を感じる映画・ゲームもあります。
音楽鑑賞の場合には「ステレオ」再生で十分なように感じますが、「3Dサラウンド」にするとコンサートホールで聞いているように音に包まれた感覚になるので、個人的にはこちらの方が好きです。
サブウーファー(重低音)の音量だけを調整できる
リモコンには「サブウーファー」と記載ある+-のボタンがあります。この「サブウーファー」の+ボタンを押すと、「サブウーファー」の音量だけ独立してが得ることが可能です。
そのため例えば、迫力と臨場感をよりリアルに再現したい場合に重低音だけの音量を上げるといったことが簡単にできます。
音量レベルは8〜9段階。ただし重低音を上げすぎると迫力があまりにもリアルすぎて、本当の爆発みたいにドンドンと、近所迷惑になるので注意が必要。それほどリアルにできます。
さらに重低音を増幅できる
リモコンには「バスエクステンション」という名のボタンがあります。このボタン、押すだけで重低音が増幅します。
「バスエクステンション」は「サブウーファー」の音量調節と合わせると非常に大迫力な重低音を奏でます。
「サブウーファー」の場合、「サブウーファー」の音量だけを上げているためか、クリアできめ細やか、そして自然な音量調整ができます。
「バスエクステンション」の場合、重低音をアンプで増幅させているためか、ボタンを1回押すだけで全体的な重低音が強調されます。
迫力に物足りなさを感じている時などに気軽に使えるので便利。
何を言っているのかをはっきり聞き取りたい場合に使える「クリアボイス」
リモコンには「クリアボイス」というボタンがあります。このボタンを押すと人の声だけはっきりくっきり聞こえるようになります。
例えばバラエティ番組やニュース番組の場合、音響なんかより、テレビに出演している人が何を言っているのかの方が重要かと思いますので重宝します。
HDMIケーブル1本で大丈夫な「ARC」対応なのが嬉しい
テレビのHDMI端子、サウンドバー、HDMIケーブル、どれか一つでも「ARC」非対応だと、HDMIケーブル1本だけでは全てのサウンドをサウンドバーで聞くことはできません。

上の画像を見てください。【PS4】とサウンドバー、サウンドバーとテレビをそれぞれHDMIケーブルだけでつないでいます。
この場合、サウンドバーとテレビ、そしてこの2つをつないでいるHDMIケーブル、どれか一つでも「ARC」非対応だと、【PS4】以外のサウンドは全てテレビのスピーカーからしか音が出ません。
(※【PS4】とサウンドバーをつなぎHDMIケーブルは「ARC」非対応でも大丈夫。)
まず【PS4】についてご説明させていただきます。【PS4】の映像と音声は全てミックスされた状態でHDMIケーブルを通ってサウンドバーに届けられます。
サウンドバーと直接接続されている【PS4】の音声だけは、ここで旅が終了します。サウンドバーから音声が解放されるからです。【PS4】の映像とはここでお別れ。
【PS4】の映像だけは、さらにHDMIケーブルを通ってテレビに出力されます。ゲームの映像がテレビに映るのです。この何の処理もせずに素通りさせる機能をパススルー機能と言います。
次にテレビの映像と音声についてご説明します。サウンドバーのHDMI出力端子とテレビのHDMI入力端子をHDMIケーブルでつないでいます。
テレビのHDMI入力端子は、接続した音声をテレビの中に入れることができます。
そのためサウンドバーから届く音声も、HDMI端子に接続されるブルーレイやFireTVなどのSTBの音声もテレビに入れ、テレビのスピーカーを鳴らすことは可能です。
しかし残念ながらテレビの音やブルーレイやSTBの音をテレビの外に出すことができないのです。
なので【PS4】のHDMI出力端子とサウンドバーのHDMI入力端子がつながる【PS4】だけでしかサウンドバーが使えません。これではもったいない。サウンドバーという宝の持ち腐れです。

そこで「ARC」の登場です。「ARC」対応のテレビHDMI入力端子であれば、入れることだけでなく外に出すことも可能です。
ですからテレビの音やブルーレイやSTBの音を外に出すことができるのです。でも今度はHDMIケーブルが邪魔をします。
HDMIケーブルも「ARC」対応でなければ一方通行。接続先がテレビのHDMI入力端子なので、入れることができても、HDMIケーブルがテレビから出すことができないのです。
HDMIケーブルも「ARC」対応であったのなら、HDMI入力端子に音声を入れることも出すことも両方可能になります。
しかしまたまた残念ながら、今度はサウンドバーが邪魔をします。サウンドバーのHDMI出力端子に接続されているからです。
サウンドバーのHDMI出力端子は出す専用。入れることはできません。そこでまた登場するのが「ARC」です。
サウンドバーのHDMI出力端子が「ARC」対応であれば、出す専用だったのに入れることも可能とさせます。
『YAS-108』のHDMI出力端子は「ARC」対応なので、あなたの使うテレビ(モニター)が「ARC」対応であれば、別途「ARC」対応HDMIケーブルを購入することで、シンプルな接続が可能となります。

もしご利用のテレビ(モニター)が「ARC」非対応でも大丈夫。ケーブルは2本になってしまいますが、光デジタルケーブル経由または3.5mmアナログケーブル経由でも音声出力が可能です。
テレビ(モニター)の「ARC」対応・非対応は、直接HDMI端子をのぞいてみたらすぐにわかります。「ARC」対応の場合には「ARC」と記載あるからです。
ただし「ARC」対応のHDMI端子と非対応のHDMI端子があるので注意が必要です。
例えばHDMI端子が4つ搭載されるテレビの場合、HDMI1もしくはHDMI4だけが「ARC」対応で、それ以外は「ARC」非対応という場合があります。
この場合サウンドバーとテレビは「ARC」対応のHDMIにつなげなければなりません。
Bluetoothで気軽に高音質なスマホの音楽鑑賞もできる
『YAS-108』はBluetoothに対応しているので、スマホとワイヤレス接続して気軽に音楽鑑賞することもできます。
Bluetoothワイヤレス接続の場合、音を飛ばす際に軽くしなければならないので圧縮されます。この圧縮方式にはいくつかあり、それぞれ特徴が異なります。
「SBC」と呼ばれる圧縮方式は、すべてのデバイスが対応していると言っても良い基本的な圧縮方式ですが、音質劣化かあるので音楽鑑賞においては残念な気持ちになります。
『YAS-108』は「SBC」にも対応しているので、どんなスマホとでもBluetoothワイヤレス接続することができるでしょう。
嬉しいのは「AAC」にも対応しているところ。「AAC」はiPhoneなどアップルの製品やサービスにも採用されている、CDに近い音質再生も可能とする圧縮方式です。
音質劣化が少ないので、Bluetoothワイヤレスでの音楽鑑賞でも高音質で楽しめます。『YAS-108』はスピーカーの品質が良く、音域も広いので、音楽鑑賞する時間が増加すること間違いなしです。
ヤマハ サウンドバー 4K HDR対応/HDMI/DTS Virtual:X/Bluetooth対応 YAS-108(B)
迫力と臨場感がすごいので、すでにプレイ済みの古いゲームや映画・アニメなどを見直したくなる
一度でも『YAS-108』のサウンドを体験してしまうと、テレビのスピーカーで聴くことが苦痛になります。サウンドが薄っぺらく、おもちゃみたいに感じてしまうからです。
例えばヘリが近づいてきたり、召喚獣が飛んできたり、どこかで爆発があっても、ビクッとなって「なんだなんだ?何があった?」と危険を感じたり、警戒したり、混乱したりしません。
まるでBGMのように、サラーっと周りの音に馴染んでしまっているからです。当然その方向に振り向くなんてちょっとアホな行動にはなりません。
しかしもし現実の世界でヘリが近くで頭上を通り過ぎたり、召喚獣が飛んできたり、爆発があったのなら、ビクッとなって瞬時のその方向に振り向くはずです。
警戒することは当然として、周りの音はかき消され、耳を塞ぎたくなるほどの爆音を感じる可能性もあるでしょう。
『YAS-108』で聴くサウンドは、その現実世界に近いものがあります。映画鑑賞している時、後ろでドアが閉まったら、現実世界の扉が後ろでしまったのかと勘違いして振り向いてしまうことがありました。
私の部屋、テレビの反対側には扉なんてありませんから少し恥ずかしくなります。それほどその世界に、その場にいるような感覚にとらわれるということです。
爆発音や銃声なんかもリアルで大迫力。なのでたくさんの名作と言われるゲームや映画・アニメなどをプレイ&鑑賞し直しました。
RPG・アクションゲーム、映画・音楽鑑賞に最適な重低音による迫力とリアリティ
『YAS-108』を利用して娯楽体験をすると、より楽しめるようになります。サウンドに深みと厚みがあるので本当にリアル。まるでその場いにるような感じがします。
そのためゲームであればジャンルとしてはRPGやアクションゲームなんかには特にお勧めできます。
今回『YAS-108』のサウンドにてプレイしたRPG&アクションゲームは6種類。「デビル メイ クライ5」「キングダムハーツ3」「アサシンクリード オデッセイ」「ファイナルファンタジー15」「ニーア オートマタ」です。
どれも映画館で映画を見ているような、リアルなサウンドで楽しむことができました。
「デビル メイ クライ5」&「アサシンクリード オデッセイ」
映画館のような戦闘シーンとBGM
「デビル メイ クライ5」の場合、戦闘時のエフェクトやBGMがとてもクールなので、よりかっこよくスキルを繰り出したくなります。
とても低い低音が出るだけでなく、低音の厚みがより迫力をもたらしてくれます。「アサシンクリード オデッセイ」の戦闘も同じで、とても迫力がありました。
特に「ブルラッシュ」という突進アビリティ。この技、繰り出すと「今のはなんだ?どうやったらできるんだ?」とダメージをくらいながらも敵がとても驚きます。
確かにスピーディな突進技ですし人間離れしていることは確かですが、テレビのスピーカーだとずいぶん大げさに驚くなと感じていました。
しかし『YAS-108』で「ブルラッシュ」を使うと納得です。あまりの激しい突進音に、見た目の動き以上に驚きました。あんな攻撃を受けて一撃で倒れない敵もどうかと思うほどです。
「キングダムハーツ3」
キラキラしたディズニーらしいサウンドを楽しめる
「キングダムハーツ3」の場合は、迫力というより、高音の伸びがとてもよくクリアな音質のためか、キラキラ音がとってもきれいに聞こえました。
よりディズニーらしい美しい音色です。今回のことで、ディズニー系のゲームや映画は、重低音だけを重視したゲーミングデバイスとは相性が悪いと個人的には感じました。
『YAS-108』であれば、ツイーターという高音専用のスピーカーも搭載されていますので、高音域がとっても広く豊か。夢と希望を感じるサウンドに仕上がっていました。
「キングダムハーツ3」といえば宇多田ヒカルさんの「Face My Fears」ですが、高音も低音もとてもきれいで、世界観や雰囲気がより強調されるので改めて聞いて欲しいと思います。
「ファイナルファンタジー15」
意外にも高く鋭く、鋭利さを感じさせるアルテマソードとファントムソード
「ファイナルファンタジー15」においては、最後の手前・「イフリート」戦を試してみました。「バハムート」も「シヴァ」も登場する贅沢な戦闘シーンだからです。
「イフリート」の炎ですが、低音に厚みがあるので本当に熱そうに感じます。「バハムート」が上空を滑空している音はとてもクールで、本当に頭上を飛び回っている感じがします。
意外だったのは、「バハムート」のアルテマソードという技。たくさんの剣を上空から連続して地上に発射するのですが、剣を鞘から抜いたような凛とした音がしてとってもクールでした。
テレビのスピーカーでは聞こえなかった音だったことと、高い音もあんなに含まれていたことに新鮮さを感じました。
また「ノクト」のファントムソードも、耳をつんざくほどの高く鋭く、鋭利さを感じさせる音であったことを発見できます。
ぜひ『YAS-108』のサウンドで、「◯◯△(ファントム・サーカス)」「◯◯◯△(ファントム・ヘブンワード)」「○○○○△(ファントム・サクセション)」「空中で○○△(ファントム・ショット)」「空中で○○○○△(ファントム・アルカナム)」5つの技を使ってみてください。
「ニーア オートマタ」
より深みに没入できるサウンドを実現する
「ニーア オートマタ」のBGMと世界観は、「ファイナルファンタジー15」と同クラス、もしくはそれ以上に好きです。
そのため『YAS-108』を購入して真っ先に、初めからゲームをやり直したタイトルが「ニーア オートマタ」です。
せっかく5.1ch3Dサラウンドですので、ハリケーンの中で戦闘を繰り広げる1周目のラスボス・「イヴ」との戦いをご紹介したいと思います。
ことのき「イヴ」は空を飛んでいますが、様々な瓦礫も浮遊しています。視界はとても悪く、
テレビのスピーカーでプレイしていた時には、赤い玉が飛んでくる方向で敵の居場所を把握していました。
『YAS-108』の場合、瓦礫が浮遊している音・雑音に360度包まれたような恐怖を感じます。その中に一つ、全く異なる空気の流れのような音が混じっています。
その方向に振り向くと「イヴ」を見つけることができます。頭上の左後ろから右後ろといったような空気の音。
それに混じるボットの弾の音と「イヴ」の叫び。「2B」の鋭く高い攻撃音に対する「イヴ」の重厚な攻撃音。
ゆったり安心できるような優しい「9S」の声は、いつでも裏切ることなく背後から聞こえます。BGMはもちろん、もともと盛り上がる演出ですが、『YAS-108』なら本当にぴったりと言えるほどに盛り上がります。
戦いの幕に向けて、徐々に徐々に互いに歪みだす、そんな痛々しくも不毛な殺し合いを、より没入できるサウンドで楽しむことができました。
FPS/TPSゲームで勝利したいのであればやはりゲーミングヘッドセットがオススメ
ゲーミングヘッドセットやゲーミングスピーカーの音作りは、音楽が目指す「調和」とは真逆、「分離」して聞こえるように設計されます。
理由はご存知の通り、それぞれの音に「調和」されては足音や銃声、リロード音などで敵の位置を把握できないからです。
『YAS-108』のサウンドは、ゲーミングデバイスではないので、どちらかというと釣り合い整ったサウンドに仕上げられています。
そのため「ニーア オートマタ」や「ファイナルファンタジー15」のBGMには鳥肌が立つほどに心に響きます。
しかし「ディビジョン2」「バトルフィールド5」「コール オブ デューティ ブラックオプス4」と3つのFPS/TPSゲームを試してみたところ、ヘッドセットほど音の区別がつきませんでした。
『YAS-108』の方はとてもリアルです。銃声や爆発音など、より大きな音がすればそれにかき消されて足音なんか判断できません。
でもいいゲーミングヘッドセットであれば、銃や爆弾が飛び交う戦闘エリア内であっても、きっちり足音やリロード音などの区別がつくので、非現実的でとっても有利になります。
「ディビジョン2」
戦闘エリアでも声と銃声で方向がわかる
「ディビジョン2」「バトルフィールド5」「コール オブ デューティ ブラックオプス4」3つのうち、最も『YAS-108』の音だけで位置の把握ができたゲームが「ディビジョン2」になります。
「ディビジョン2」の足音の特徴は、軽装備の人たちの軽く小さな足音です。とてもリアルな足音だと感じました。
軽装備の敵は皆、ブーツというよりシューズを履いている方が多いのですが、シューズの音のように足音が全く目立ちません。
そのため戦闘していない状態でかなり近づくと足音で方向がわかりますが、戦闘になってしまうと銃声や爆発音に全て足音がかき消されてしまいます。
声だけはよく通って聞こえるので、戦闘エリア内での音の判断は、銃声と声だけで判断するしかありません。
重装備の敵に関しては、鉄の擦れる低音がかなり響くので、軽装備の敵より判断しやすかったです。近くであれば、銃の音でかき消されることなく一の把握ができました。
ただし最初に言ったように、いいゲーミングヘッドセットのように全ての音で敵の居場所を判断することはまずできませんので、勝ちたいのであればヘッドセットをお勧めします。
迫力と臨場感・リアリティにおいては、ヘッドセットより『YAS-108』の方が上です。ヘッドセットなら、軽く小さな足音でも把握できました。
「バトルフィールド5」&「コール オブ デューティ ブラックオプス4」
戦闘していない状態でしか音で判断できない
「バトルフィールド5」も「ディビジョン2」と同じく、勝ちたいのであればゲーミングヘッドセットでのプレイをお勧めします。
「ディビジョン2」よりも悪く、お勧めというより選択肢はヘッドセットしかないと言っても良いほどです。
戦闘していない状態であれば、声や足音などで敵の位置を把握することが可能でした。「サブウーファー」の音の調整をしてみましたが、それでもヘッドセット以上にはわかりやすくはなりません。
戦闘になってしまうともう何もかもわからなくなります。「ディビジョン2」より酷いといったのは戦闘についてです。
足音はもちろん、声もかき消されてしまうのは仕方がないとしても、銃声での位置の把握もはっきりはわからないところです。なんとなくわかる程度。
リロード音は期待できません。
ただし「ディビジョン2」と同じくリアリティと臨場感、迫力に関しては圧倒的に『YAS-108』の方です。戦争という恐怖を感じたい場合には『YAS-108』でのプレイがお勧め。
戦闘機が頭の上の過ぎ去っていく音の感じなんかはとてもリアルでした。
「コール オブ デューティ ブラックオプス4」も「バトルフィールド5」と全く同じ。戦闘になると音で判断できなくなりますが、リアリティにおいては『YAS-108』の方に軍配が上がります。
「自動音場補正」機能があればもっと音で位置を把握できたはずだけど非搭載だから残念
ヘッドセット利点は、スピーカーのように配置に間違うことで定位を失うことがない部分です。
誰がつけても耳までの距離はほとんど変わりませんし、耳とヘッドフォンが作る空間の広さは全く変わりません。
ですから誰が装着しても、ほとんど同じように聞こえることでしょう。足音でどの位置に程がいるのか、誰が聞いても差は大きくありません。
しかしスピーカーに関しては同じようにはいきません。みんなの部屋の広さも形も物の位置も全く違うからです。
ヘッドフォンの場合、耳とヘッドフォンが作る空間内で音が反射したり、反響したり、増幅しますが、スピーカーの場合その空間はお部屋そのものです。
お部屋の中でスピーカーが奏でるサウンドが反射したり、反響したり、増幅したりするのです。もちろんあなたが座る位置によっても音の聞こえ方が変わってしまいます。
これがスピーカーの欠点です。スピーカーそのもの音設計がいくら完璧であっても、使う部屋や人の座る位置までは、メーカーが設計できないのです。
それでどんな問題が起こるのかというと、せっかくたくさんのお金を支払ってリアル5.1chにしても、バーチャル5.1chのスピーカーを買っても、思ったほどの臨場感を感じない場合があるのです。
それを防ぐために装備されるようになった「自動音場補正」機能です。
ビームを部屋という空間内にはなって、その反射をマイクが集音。部屋の広さと形、邪魔するもの、あなたの座る位置などの把握して、それに合わせてスピーカーの音を再生するのです。
これができれば、同じスピーカーを使っているのに、あの人は5.1chになっていないと言っていたり、この人は5.1chでしっかり聞こえると言っていたりと言った差がなくなります。
しかし残念ながら『YAS-108』にはその「自動音場補正」機能が搭載されていません。これだけが唯一残念な部分。
ゲームや映画鑑賞するのであれば、座る位置はスピーカーから見て真ん中です。左右のスピーカーとあなたとの距離を等間隔にするのです。
これであれば亜優のスピーカーとの距離に差がありませんので、音で間違った位置を把握しなくて済むようになります。
また音の反響を防ぐ毛足の長いラグマットやカーテンなどによっても変わります。狭い音響空間では低音が目立ち、高音の伸びが悪くなりますので、ラグやカーテンで調整します。