PS4でも7.1ch! SteelSeries『Arctis Pro + GameDAC』レビュー

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SteelSeries『Arctis Pro + GameDAC』パッケージ面

 SteelSeries『Arctis Pro + GameDAC』のレビューページです。「ESS Technology」社製の高級かつ高品質なハイエンドDAC採用の『GameDAC』が魅力のヘッドセットになります。

PCだけでなくPS4でも「DTS Headphone:X 2.0」の7.1chバーチャルサラウンドサウンドを実現するところも魅力ですし、『GameDAC』だけでほとんどの設定変更ができるところも魅力です。

目次だけ見ただけでも大体レビューとして理解できますので、お時間ない方は目次だけでもチェックしてみてください。

目次

『Arctis Pro + GameDAC』基本情報

製品の詳細・仕様
メーカー SteelSeries(スティールシリーズ)
シリーズ Arctis
発売日 2018年5月10日
サラウンドサウンド 7.1ch DTS Headphone:X 2.0
ヘッドホンタイプ オーバーヘッド (スキーゴーグルサスペンション/オートアジャスト ヒンジドハンガーデザイン)
イヤーパッド AirWeaveイヤークッション
ヘッドホン構造 密閉型
ドライバーユニット ダイナミック
ドライバーユニットサイズ 40mm ネオジムドライバー
感度 102dB
周波数特性 10~40,000Hz
インピーダンス 32Ω
全高調波歪み <1%
コントローラー GameDAC
マイクのタイプ 格納式ブーム
マイク集音特性 双指向性
マイク感度 -38dB
マイク周波数特性 100Hz-10000Hz
マイクインピーダンス 2200Ω
ノイズキャンセリング機能
マイクコントローラー GameDAC
LED RGB
GameDac再生周波数特性 5Hz-40000Hz
GameDacオーディオ形式 最大96,000Hz、24ビット
GameDac THD + N <0.0032%
接続I/F USB / 3.5mm(4極)プラグ / オプティカル
対応機種 Windows 7+、Mac OS X 10.9+、PS4、Switch、XboxOne、モバイルデバイス
付属品 GameDAC、メインヘッドセットケーブル、USBオーディオケーブル、USB Toslinkオプティカルケーブル、4極3.5mm変換アダプター、 マイクロフォンウィンドスクリーン
クレジット SteelSeries(公式サイトの情報を基に記述しています。)

SteelSeries(スティールシリーズ)とは

 デンマーク コッペンハーゲン発のゲーミングデバイスメーカー、それが『SteelSeries(スティールシリーズ)』です。

eスポーツプレイヤーやハードコアゲーマー向けのハイエンド機を主に開発・販売しており、世界中のゲーマーに勝利と楽しさを提供してくれます。

『SteelSeries』が製品を開発する上でのテーマは「No,1」。「勝利」を手にしたい人だけに、特別設計を施した画期的な武器を作っているのです。

たくさんの「ベストハイエントゲーミングヘッドセット」賞を受賞

 どんなテクノロジーを買うべきかを手助けし、私たちの人生のアップグレードするために活動するフランスの情報サイト「tom’s guide」。

世界中のPCゲーム関連ニュース、特徴、ハードウェアテスト、ゲームレビューで、私たちゲーマー生活を彩る活動を続けるイギリスの情報サイト「PCGamer」。

ゲーム、映画やコミックなどの幅広いエンタメ情報を、編集部の独自の視点で記事や動画番組で紹介してくれるアメリカの情報サイト「IGN」。

3つの情報サイトは共通して月間ビジター数がとても多く、世界中のゲーマー生活を充実させてくれています。

各社それぞれ、2019年度における「ベストハイエントゲーミングヘッドセット」をご紹介してくれています。

3社に共通しているのは、「ベストハイエントゲーミングヘッドセット」としてSteelSeries『Arctis Pro + GameDAC』をご紹介しているところです。

今回レビューさせていただく製品は、世界的にその情報の信頼・信用性を認められている「tom’s guide」「PCGamer」「IGN」にベストだと選ばれた製品になります。

「ベストハイエントゲーミングヘッドセット」受賞に恥じない性能・機能

ESS Sabre 9018 DAC採用の『GameDAC』とセットでこの価格

左斜め前からの写真

左斜め前からの写真

 世界最高峰かつ最先端のオーディオテクノロジーを開発する、世界的評価の高いアメリカの会社「ESS Technology」。オーディオ愛好家であれば誰もが知る会社です。

『GameDAC』の名称の由来は「ESS Technology」が開発する、優れすぎたDAC「ESS Sabre 9018 Reference DAC」が搭載されているからでしょうか。

この「ESS Sabre 9018 Reference DAC」、何万〜何十万円もするオーディオDACにも採用されています。

しかし『Arctis Pro + GameDAC』は、ハイエンドヘッドセットと2つセットで約30,000円という価格を実現しています。

DACの役割についてですが、デジタル(Digital)→アナログ(Analog)に変換(Converter)するためにヘッドセットに搭載されています。

デジタル音声はコンピュータにしかわからない言語。それを私たち人間にわかる言語に翻訳してくれる役割といったほうが伝わりやすいでしょうか。

デジタルからアナログに変換する際には少なからず歪み(音の変質やズレ)やノイズ(サーなどの音)を発生させます。

どんなに良いコーヒー豆であっても、保存方法や挽き方、熱湯の注ぎ方に比例して、旨味を減退させる「雑味」の増減に影響を与えます。

これと同じようにDACの性能によって、歪みやノイズの増減が、ある程度決まってしまうのです。それほどにDACの役割がとても重要だということになります。

ESS Sabre 9018 DACは歪みとノイズが少なすぎるから小さな足音も聞こえすぎてチート級

※『Arctis Pro』と『GameDAC』はそれぞれ単体でも購入可能。

 「ESS Sabre 9018 Reference DAC」の凄いところは歪み(音の変質やズレ)とノイズ(サーなどの音)が少なすぎるところにあります。

例えばノイズについてですが、これはどんなオーディオ機器にも存在しています。小さな音から始まる音楽などを最大音量にして聴いてみると、「サー」って音を聞くことが可能です。

このノイズ音より小さい音は全て、「サー」って音にかき消されてしまうのです。だから「サー」って音より小さな、遠くの足音やリロード音などはすべて聞こえません。

聴力は20dBの小さな音量レベルでも聞き取ることができるとのことですが、仮にもしノイズ音が4dBだとして、足音が22dBだとしたら、22-4で18dBの音量。

聴力の限界が20dBなのだとしたら、18dBという日勇魚音は聞き取ることが難しいのではないでしょうか。

ではノイズ音が1dBしかなかったらいかがでしょう。22-1dBなので21db。なんとか聞き取ることが可能になるでしょうか。

歪みとノイズの大きさを合わせた数値に「THD+N」というものがあります。大体のヘッドセットは「THD+N」が0.1%以下。良くても0.07%くらいでしょうか。

しかし「ESS Sabre 9018 Reference DAC」の場合この数値がなんと0.0001778%(-115dB)です。

歪みとノイズにほとんどかき消されることがないので、他のヘッドセットよりも小さな音に反応することができます。

PS4でもPCでも「DTS Headphone: X 2.0」360度上下3Dバーチャルサラウンドサウンド

11.1chバーチャルサラウンドサウンド

 『GameDAC』は、PS4とはUSBと光デジタルと2本ケーブルで接続。ヘッドセット『Arctis Pro』と『GameDAC』もUSBケーブルにて接続します。

通常のヘッドセットと異なり、PS4とは2本のケーブルで繋ぐのです。こうすることで、光デジタルケーブル経由でゲーム音声を。

USBケーブル経由で仲間のボイスチャット音声を、別々にして集音することができます。光デジタルケーブル経由でゲーム音を出力するメリットの一つはバーチャルサラウンドサウンドの実現です。

「DTS Headphone: X 2.0」の良いところは360度の音を聞き分けることができるようになるだけでなく、上下方向の音も認識できるように拡張されるところです。

FPSやTPSゲームにおいては、足音やリロード音などだけで、先に敵の位置を把握できた方が圧倒的に有利なゲームですから、それがPCだけでなくPS4でも可能となるとかなり貴重です。

「DTS Headphone: X 2.0」のオン・オフは『GameDAC』にて簡単にできます。

PS4は5.1chまでしか対応していませんが、DTSもDolbyも2.0chや5.1ch音声入力を7.1chに拡張できます。

きめ細やかでいて滑らか、それでいて高音域なハイレゾ(Hi-Res)対応

 『Arctis Pro + GameDAC』は、最大96kHzのサンプリングレートで24bitオーディオをサポートします。

対応周波数はなんと10〜40,000Hz。フルゲーミングオーディオシステムとして初めてハイレゾオーディオの認定を受けた製品になるそうです。

24bitとはビット深度のことを指しモニターでいう解像度です。音一つ一つがきめ細やかなので、聞き取りやすいということになります。

96kHzのサンプリングレートとは音声信号を読み取る回数のことで、モニターでいうリフレッシュレートのことです。CDの2倍も音声信号を読み取っているので、音がとっても滑らか。

人の耳が聞き凸ことのできる音域は、低い音で20Hz、高い音は20,000Hzと言われています。『Arctis Pro + GameDAC』の場合はそれを超え10Hz〜40,000Hzに対応します。

聞き取れないのであれば意味がないと思うかもしれませんがそんなことはなく、耳では聞き取れない音も含まれているからこそリアルで聞き取りやすくなります。

そして耳ではなく肌で感じることができる方が、危機感や安心感、癒しなども感じられることが最近証明されたようで、森林浴などの癒し効果はこれが原因だと言われています。

というわけで『Arctis Pro + GameDAC』はハイレゾ音源の再生も可能です。ゲームには今の所ハイレゾ音源はありませんが、将来的には増えていくことが予想されています。

またハイレゾ音源でない音源であっても、ハイレゾ音源を再生可能な、余裕のあるヘッドセットで再生すると音質が上がるという恩恵を得られるそうなので、完全に無意味というわけではないようです。

PCに接続しなくても有機ELディスプレイメニューを見ながらイコライザー設定できる

 『Arctis Pro』と『GameDAC』をつなぐメインケーブルとUSBケーブルは約1.5m、光デジタルケーブルは約2mあります。

そのため合わせて、PS4から最大おおよそ3.5m離れて使うことが可能です。PS4にぴったりくっついていなくても大丈夫です。

『GameDAC』ではさまざまな操作を可能とするために、贅沢にも有機ELディスプレイが搭載されています。

ディスプレイにはわかりやすいメニューが表示されます。円形の表示される音量調節とゲーム音とボイスチャット音声のバランス調整。

イコライザー設定にストリームミキサーなんかの調整も可能です。面白いのは、搭載されるRGBイルミネーションとマイクミュートした際の光の色の変更までできるところです。

PCに接続しなくても細やかな設定変更ができますので、PCゲームはもちろんですが、PS4であってもゲームしながら、実際にサウンドを聴きながら音量調整することができます。

スタジオグレード ゲームに最適な「双指向性ノイズキャンセリングマイク」採用

マイクの集音特性

 指向性は音の集音特性のこと。安いヘッドセットに採用される「全指向性(無指向性)」は360度の音を集音するのでボイスチャット向きではありません。

ハイエンドゲーミングヘッドセットにも採用される「単一指向性」は、口元方向のみの音を集音するのでボイスチャット向きです。

ただし口元方向131度の範囲の音を集音するので、両サイドの音も集音しやすいといった欠点もあります。

それに比べて「双指向性」はかなり特殊です。マイクを中心に8の字に集音するので、面白いことに口元方向だけでなく、その反対側の音も集音します。

しかし90度ととても範囲が狭いので、両サイドの音は集音しにくいといった特性があります。

また「全指向性(無指向性)」「単一指向性」より集音できる範囲が狭いので、遠くの音は集音しにくいといった、とことんボイスチャット向きの特性を持っています。

それでいてノイズキャンセリング機能搭載なので、一部のノイズに関して相殺。あなたの声だけが仲間に届きやすい優れたマイクです。

スタジオグレードの明瞭性とバックグラウンドノイズキャンセレーションを謳っており、ボイスチャットアプリ「DISCORD」の認証を受けています。

マイク風防(マイクスポンジ・ウィンドスクリーン)

マイク風防・マイクスポンジ・ウィンドスクリーンと色々呼び名があります。
装着するとマイクミュート時に光るマイクが見えなくなりますが、鼻息や風の音を防ぐことができます。

スキーゴーグルストラップ採用のサスペンション式ヘッドバンド採用

右斜め前からの写真

右斜め前からの写真。左イヤーカップ側に布バンドのマジックテープにてサイズ調整できます。

 ゲーミングヘッドセット『Arctis Pro』のボディは、他のゲーミングヘッドセットとは大きくかけ離れた設計です。

まずヘッドバンドのフレームですが、アルミニウムとスチールというとても頑丈な金属製です。他のヘッドセットであれば、この部分を何らかで多いクッションをつけるのでしょうが『Arctis Pro』は異なります。

金属製ヘッドバンドの周りを、スキーゴーグル風の布バンドにてループさせているのです。弓の柄を金属製ヘッドバンドとするなら、ツル部分がスキーゴーグルストラップ。

フレームと頭は全く触れることなく、伸縮性のある布バンドでヘッドセットの重さを支えているような感じです。

スキーゴーグル風の布バンドはマジックテープにて長さの調節もできます。

「RGBイルミネーション」対応

 『Arctis Pro』は「RGBイルミネーション」に対応しています。イヤーカップの外側・リング状に光り輝くので、暗くするとっても綺麗。

『GameDAC』にて気軽にカスタマイズできるところが嬉しいポイントです。

カスタマイズ可能なイヤーカップとスキーゴーグルストラップ

  「スキーゴーグルストラップ」とマグネット式イヤーカップは、別売りのデザイン異なるものと換装可能です。

他の製品より優れているところ

「Astro MixAmp Pro TR」にはない有機ELディスプレイの恩恵

 『Arctis Pro + GameDAC』と似た製品として思い浮かべるのは、Astro の「A40 TR + MixAmp Pro TR」ではないでしょうか。

名称がアンプとDACと異なるだけで、ヘッドセットとセットにすることで音質の向上を図ったり、ヘッドセットだけでは実現できない機能を追加している点で共通しています。
「MixAmp Pro TR」と『GameDAC』はとっても似ているので、SteelSeriesがAstroの製品を参考にしてことが推測されます。

しかしただ参考にしただけではないことは明白です。「MixAmp Pro TR」にはディスプレイがないこと。そして単体でできることの種類の多さが全く違います。

「MixAmp Pro TR」の場合、単体でできることは音量調整とゲーム音・チャット音声の音量レベル調整、そしてサラウンドのオン・オフとイコライザー4種の変更です。

それ以上の細やかな設定変更をしたい場合には、専用ドライバーをダウンロードしたPCに接続しなければできません。

『GameDAC』の場合、どのように価格を抑えているのか有機ELディスプレイが搭載されています。そのためPCに接続しなくてもすべての設定変更が可能です。

「ESS Sabre 9018 DAC」と「DTS Headphone:X 2.0」の相乗効果による音だけでの位置把握

 これは『Arctis Pro + GameDAC』にてゲームするとすぐにわかるかと思いますが、あまりにも優れた大きな音場にまず驚くことでしょう。

音域の広さ、歪みとノイズの少なさ、「DTS」による定位、何がどうそれぞれの働きを大きなものに変えているのかは説明できませんが、すべての音がはっきりくっきり聞こえます。

すごいところは、大きな音で小さな音が潰されない、リアリティに欠けたサウンドです。ヘッドセットであっても現実世界であっても、大きな音に小さな音がかき消されるのは当然のこと。

しかし『Arctis Pro + GameDAC』の場合は大きな音に小さな音が犠牲にされません。仲間の声はもちろん、敵の声、発砲音などの中高音が、重低音に犠牲にされることもありません。

どの位置でどんな音がしているのか、まるで共感覚を持った人のようなチート級のプレイヤーになったような感じでゲームできます。

欠点は配線と接続

 『Arctis Pro + GameDAC』の欠点をあえてあげるとすれば、他のヘッドセットに比べて配線がごちゃごちゃになりやすいところです。

当然通常のゲーミングヘッドセットはケーブル1本で接続できますから、この点は仕方がないかと思います。

PCならまだしも、PS4に接続する際には特に配線が多く感じるでしょう。初めだけ接続と設定に手間がかかること覚えておきましょう。

ただし『SteelSeries』の場合、『Arctis Pro + GameDAC』とほぼ同じ性能を有したワイヤレスゲーミングヘッドセット「Arctis Pro Wireless」も用意されています。

「Arctis Pro Wireless」は『Arctis Pro + GameDAC』をワイヤレスにしたような双子のような製品なので、ケーブルがきになる方はこちらをお勧めします。

※PS4 Slimご利用の方は、PS4 Slim本体に光デジタル端子がないので、ご利用のテレビ(モニター)の光デジタル端子に接続する必要があります。
※PS4 Slimご利用の方で、なおかつご利用のテレビ(モニター)にも光デジタル端子が搭載されていない場合には、別途「HDMIスプリッター」を購入し、PS4 Slimに光デジタル端子を追加する必要があります。

パッケージ写真

パッケージ表

パッケージ表

パッケージ裏

パッケージ裏

パッケージ左側面

パッケージ左側面

パッケージ右側面

パッケージ右側面

SteelSeries『Arctis Pro + GameDAC』開梱

SteelSeries『Arctis Pro + GameDAC』開梱

ケーブルなどアクセサリーが入った箱

ケーブルなどアクセサリーが入った箱

上:光デジタルケーブル、左上:モバイルアダプター、右上:マイク風防、左下:USBケーブル、右下:メインヘッドセットケーブル、左書式:ガイド、右書式:HELPなど

上:光デジタルケーブル、左上:モバイルアダプター、右上:マイク風防、左下:USBケーブル、右下:メインヘッドセットケーブル、左書式:ガイド、右書式:HELPなど

勝利を手にしたい 音質をグレードアップさせたい人しか選べない約30,000円という価格

 『Arctis Pro + GameDAC』はハイエンドゲーミングヘッドセットです。性能や機能面、そしてDACとセットにも関わらずこのお値段なので、納得というより満足すぎるくらいだと感じます。

とっても安い製品です。しかしそれは性能と機能面を考えたからこそ安いと言えるだけであって、約30,000円という価格だけを見ると決して安い買い物ではありません。

そのためFPSゲームなどで勝利したい方にだけは自信を持ってオススメすることができます。コアゲーマー向けの製品であることは間違いありません。

2〜3,000千円のゲーミングヘッドセットであっても使えればいいといったカジュアルゲーマー枯らしたら、「バカみたい。」って言われても仕方がないのかもしれないお値段です。

パーツ別、ゲームタイトル別 感想・レビュー

ゲーミングデバイスには珍しいと感じるシンプルかつエレガントなデザイン

 デンマーク・コッペンハーゲンで設立された企業であることが無関係であるとは考えられません。

日本はもちろん、世界中で愛される北欧デザインといっても良いシンプルかつエレガントな見た目も『Arctis Pro + GameDAC』の特徴の一つだと考えています。

上品でマットなデザインは人間工学に基づいているとのこと。尖ったデザインの多いゲーミングデバイスには珍しいと感じます。

『Arctis Pro + GameDAC』は2018年5月10日にブラックが発売されましたが、2019年4月4日にはホワイトも発売。ブラックだけでなくホワイトも選ぶことができます。

頭も耳も痛くならない 装着感抜群

 「スキーゴーグルストラップ」はとてもいい仕事をしています。ヘッドバンドに直接クッションがついているタイプの場合、装着の仕方によってはフレームの硬い部分が頭に触れてしまいます。

触れた状態でゲームをし続けると当然ですが、ほんの少しの時間でも頭が痛くなってしまいます。

『Arctis Pro』の場合、「スキーゴーグルストラップ」によるサスペンション式なので、どんな装着の仕方をしてもフレームに頭が触れません。

また伸縮性があるので柔らかさを感じることと重みを感じないところがグッドです。

楕円形のイヤーカップと『SteelSeries』が「AirWeave」と呼ぶ非常に柔らかい生地で覆われたイヤークッションは、通気性バツグンで肌触りがとても良いと感じます。

長時間のゲームプレイであってもとってもクールです。

ただしヘッドセット全体といい、イヤーカップといい、他のヘッドセットより一回り小さめです。そのため男性の方はサスペンションマジックテープで調整する必要があると思います。

クリアに自然な声が届くマイク

 『Arctis Pro』のマイクは、上でご紹介した通りスタジオグレード の品質が保証される良いマイクです。

仲間に試してもらいましたが、雑味なくクリアな自然な声を聞くことができました。普段対面して話す声と遜色がなかったのでとっても聞き取りやすかったです。

ただし音は反射したり回り込んでしまいますので、「双指向性」とはいえ環境音を全く排除できるわけではありませんでした。

その点は他のヘッドセットに搭載されるマイク同様、ノイズキャンセリングの限界を感じます。

ノイズを感じると指摘された際には接続がしっかりされていない可能性がありますので、『Arctis Pro』と『GameDAC』を繋ぐケーブルを、一度抜いてからきっちり奥まで差し込み直してみることをお勧めします。

思ったよりわかりやすく使い勝手が良かった

GameDAC

GameDAC

左カップのボタンや端子

左カップのボタンや端子。上からマイクミュート、ボリュームダイヤル、メインケーブルジャック、ヘッドホンシェアジャック。

後ろから撮った写真

後ろから撮った写真。左イヤーカップ後ろ側にマイクミュートボタンと音量調整ダイヤルがあります。

 最も不安だったのがマイクミュートボタンです。『GameDAC』には、ボタン機能付きのダイヤルが一つと、丸い人差し指サイズのボタンと2つしかありません。

ボタン機能付きダイヤルのボタン長押しでメニューを開き、ダイヤルを回すことで操作したい項目に移動します。

設定変更したいところまでダイヤルを回したらボタン機能付きダイヤルのボタンを押すと選択できます。

小さいボタンの方は戻るボタンのような働きをします。メニューではマイクの音量調整だけでなく、ゲーム音とボイスチャット音声のバランス調整ができます。

そのため仲間の声が聞き取りづらいと感じたら、ゲームの音量だけ下げたり、戦闘に集中したい場合には仲間の声の音量だけ下げるといった使い方ができます。

これらの操作は、ゲームをされている方であれな3分程度いじればすぐに慣れ、迷わず操作できるようになる程簡単でした。

これが思ったよりわかりやすいと感じた一つです。次に不安だったのがマイクミュートです。『GameDAC』では、マイクの音量調節はできるもののミュートができません。

もう一つくらいボタンを作って『GameDAC』でも瞬時にマイクミュートできたらいいのになと思っていました。

理由は左のイヤーカップ、後ろの方にマイクミュートボタンが配置されていたからです。しかしこのボタンを意外にも迷わず操作可能でした。

ボタンは約2cm × 0.5cmの細長いタイプのものです。なので適当にイヤーカップの後ろに手を伸ばせばそのボタンにすぐ触れることができます。

ミュートすると2〜3mmと結構出っ張ります。ミュートしていない状態だとボタンの出っ張りが少なくなります。

これが思ったよりわかりやすく、使いやすいと感じたもう一つです。またマイクミュートするとマイクの部分が光るので、マイクミュートの状態かどうかも一目で判断できます。

左イヤーカップにだけボタンがあると、右手でマウス操作しながら、左手でマイクミュートや音量調節できるのでいい感じです。

FPS/TPS タイトル別レビュー

ディビジョン2(Tom Clancy’s The Division 2)

戦闘中でも近接攻撃する敵の足音で位置と距離がわかる

 『Arctis Pro + GameDAC』にて「ディビジョン2」をプレイすると驚くこと、約束しても良いとすら思えます。

銃声で敵の位置を把握することはあまりにも容易です。それこそ現実世界のようにはっきりくっきり居場所を特定できます。

「ディビジョン2」の面白くもイライラするところは、飛び道具を使ってでの中距離攻撃をする敵と、真正面・側面・裏などから走って近づいてくる近距離攻撃をする敵とに分かれている部分です。

この近距離攻撃の敵はとてもやっかいで、「ディビジョン2」の軽装備の敵は足音が小さく、当然に銃声によりかき消されてしまうので気がつくことができません。

視界の外から近づかれた場合、気がつくのはいつでも殴られてからになります。しかし『Arctis Pro + GameDAC』であれば、銃声でうるさくたって足音をはっきり聞き取ることができます。

もちろん方向もはっきりわかるので、殴られる前に気がつくことができます。ノイズがあまりにも少ないためか、缶が転がった音の距離と方向、コミュニティ内にいるNPCのため息の距離と方向まではっきりわかります。

自分のバックパックトロフィーが揺れる音や、鳥のさえずりなんかもはっきりくっきりです。驚くべきところは、それぞれの音が互いに潰しあっていないところです。

まるで共感覚を持った人のように、どんな音もはっきりくっきり同時に聞くことができるので、近くで爆発音や銃声の音が響いていても問題なく敵の位置を把握できました。

いくら互いに音をかき消し合わないとはいえ、余計な音は聞きたくないといった方は『GameDAC』のイコライザー設定にて、「Bass Boost」という低音だけの音量レベルが高い設定か、「Custom」にて自分好みのサウンドにすることもできます。

バトルフィールドV(Battlefield V)

戦闘機の弾や爆弾を避けられる

 ゆっくり検証したかったので、「バトルフィールドV」のシングルプレイにて試してみました。NPCの声、足音で距離と位置の把握が可能です。

戦闘に入った場合銃声で音の位置の把握ができます。面白いと感じたのは、銃を発射した音で敵の位置を把握できたのと、着弾した場所が発生させる発砲音とは別の音とを別に、距離と位置を把握できたところです。

敵の位置と着弾した場所の位置が音だけでわかるので、点ではなく、弾道という線を頭に思い浮かべることが容易だということです。

また「バトルフィールド」シリーズの面白いところは戦闘機が飛び交っているところです。戦闘機は、後ろからでも側面からでも、真正面からでも、私たちというマトのちょっと手前から発砲してきます。

前から撃ってきている場合には砂煙が舞い上がるのを目で見ているので避けることができるのですが、問題は側面からとうらから狙われた場合です。

しかし『Arctis Pro + GameDAC』なら、側面でも裏でも関係なく弾を避けることが容易でした。まず戦闘機ですが、視界に入っていなくても音だけでどのあたりにいるのか位置と距離がわかります。

それとは別に地面や建物、その他のオブジェクトに着弾した音が、目で見ているようにはっきりわかります。

そのため、地面などに着弾する音が近づくのに合わせて左右に動くだけで簡単に避けることが可能でした。

戦闘機が頭上を通り越し、どの方向に抜けていくかの音もわかりますので、避けたらすぐにその方向に銃を向けることも可能です。

爆弾を落としてくることもあると思いますが、銃より落ちる速度が遅いからか、「ヒューっ」という甲高い音が徐々に近づいてくるのを、弾道のように線で把握できます。

そのため銃撃と同じくらい簡単に避けることができました。なんだか本当にズルをしているような気分になるヘッドセットです。

Call of Duty: Black Ops 4

どんな音もはっきり聞こえて位置と距離がわかる

 「Call of Duty: Black Ops 4」はボットを使ってゆっくり検証しました。

「ディビジョン2」と「バトルフィールドV」と同じで、音だけで位置と距離の把握が容易にできます。

やはり驚きなのは、銃声などの大きな音に、それより小さな音である足音などがかき消されないところです。

ヘリコプターが頭上を通り過ぎていく感じも音でわかります。ボイスチャットもしてみましたが、爆発音が大音量で強力であっても聞き取りやすかったです。

RPG/アクション レビュー

 RPGゲームとアクションゲームは、FPS/TPS同様に、比較的最近発売されたもので検証しました。また個人的にサウンドが大好きなほんの少し古いタイトルでもプレイしました。

検証したゲームタイトルは「デビル メイ クライ5」「キングダムハーツ3」「アサシンクリード オデッセイ」「ファイナルファンタジー15」「ニーア オートマタ」の5つのタイトルです。

イコライザーについてですが、FPS/TPSではないので「Flat」または軽いドンシャリ化を図る「Smiley」が良いかと思います。

「Custom」にて、RPGや映画鑑賞向けに125Hz付近と2KHz以上の音量レベルを最高レベルくらいにあげる仕様でも良いかと思います。

このように様々な音が同じくらい、もしくは低音だけでなく高音域の音の音量もあげないと、音がくっきりはっきりFPS向けになってしまうので、RPG向けではないと感じました。

「Custom」にてイコライザー設定変更すれば、「デビル メイ クライ5」のクールなBGMやアクションエフェクトも、「キングダムハーツ3」のキラキラした綺麗な音も際立ってドキドキワクワクが強くなります。

「アサシンクリード オデッセイ」と「ファイナルファンタジー15」に関しては、アビリティやファントムソードを繰り出してみてください。その迫力にきっと驚きを感じてくださるかと思います。

ただし「FF15」における手裏剣のような「伏龍王の投剣」の使い手、歴代王の一人「伏龍王」との戦いでは、消えている状態でも音で位置がわかります。

「ニーア オートマタ」は「FF15」に負けないくらいにBGMが素晴らしく、雰囲気あるゲームですが、『Arctis Pro + GameDAC』ならより心に響きます。

「ニーア オートマタ」もまた戦闘時の音を聴き比べてみてください。今まで聞こえなかった音が、あまりにもたくさんあることに気がつくことができるので驚き。

「9S」の声なんかはもう、常に斜め後ろ、耳元のほんの少し後ろあたりから聞こえ続けますので癒されること間違いなしです。

勝利を掴みたいコアゲーマーとワンランク上のハイエンド機が欲しい方にお勧め

 価格の部分でもすでに触れましたが、『Arctis Pro + GameDAC』は約30,000円と決して安い価格ではありません。

しかしそれだけ払えば、ヘッドセットだけでなく『GameDAC』も手に入れることができます。安くない価格を考慮しても、優れた品質とデザインに私は非常に満足しています。

不満とは違いますが、他の人よりチート並みに位置と距離がわかりすぎるヘッドセットでゲームすることに負い目を感じずにはいられない部分はあります。

もし点数を勝手につけることができるのであれば、100点満点中96点くらいつけたいくらいの製品です。

マイナス4点はケーブルの量。ゲーム中は体に接するほど近くにあるケーブル側のヘッドセット同様に1本ですが、ゲームをやめた際、PS4本体などの近くに寄せるのですがその際に他2本のケーブルの存在を思い出すのです

とはいえ『SteelSeries』はワイヤレスの「Arctis Pro WIRELESS」も用意していますし、『Arctis Pro』単体、そして『GameDAC』単体でも購入できますので、価格面もそれほど際立った欠点にはなり得ません。

お財布事情に合わせて、いろいろと選択肢が設けられているところも『SteelSeries』製品の良いところだと思っています。

あなたが値段を気にしない限り『Arctis Pro + GameDAC』は、勝利を掴みたいコアゲーマーとワンランク上のハイエンド機が欲しい方を喜ばせることに成功するでしょう。

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