U-NEXTでジョニー・デップの最新映画「パイレーツオブカリビアン5最後の海賊」を観たので感想・レビューを書いてみました。笑いと涙できるお話です。
パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieN…
作品情報
あらすじ
映画「パイレーツオブカリビアン5最後の海賊」、原題(オリジナルのタイトル)は「Dead Men Tell No Tales(デッド・メン・テル・ノー・テイルズ/死人に口無し)」です。原題からわかる通り、今回主人公「ジャック・スパロウ」の相手は「“海の死神”サラザール」。
「パイレーツオブカリビアン5最後の海賊」は、「パイレーツオブカリビアン」シリーズ3作目までの準主役、主役と言っても過言ではない「ウィリアム・ターナー・ジュニア(ウィル・ターナー)」の息子「ヘンリー・ターナー」から始まります。
「ヘンリー」の目標は父を救うことです。幽霊船フライング・ダッチマン号の船長として呪われた運命を生きる父を救うべく、最後の海賊のみが見つけ出せる伝説の秘宝「ポセイドンの槍」を目指します。
「ヘンリー」の父を思う旅時の中で、ジャックを狙う「“海の死神”サラザール」、伝説の海賊「ジャック・スパロウ」、孤独かつ謎の美女天文学者「カリーナ」、ジャックの永遠のライバル「バルボッサ」などとの出会いが運命を交差させ、混沌とした親子・友情の物語を紡ぎ出します。
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キャスト・キャラクター紹介
ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)
「パイレーツオブカリビアン」シリーズの主人公格で、9人いる伝説の海賊の1人。暴力をあまり好まない海賊であり、基本的に頭の回転の速さだけで困難を乗り越えていきます。
特徴は、中性的で派手な容姿、酔っ払ったようなくねくねした仕草、北をささないコンパスに、ピストル。そして三角帽です。自由・ブラックパール号・海・ラム酒・女を愛する人物で、よく仲間を裏切るような行動をしますが、実際は仲間思いで危険を顧みず、みんなが満足いく結果を目指している節があります。
ヘンリー・ターナー(ブレントン・スウェイツ)
「パイレーツオブカリビアン」シリーズ3作目までの主人公格「ウィル・ターナー」と「エリザベス・スワン」の息子です。呪いによって、幽霊船フライング・ダッチマン号に閉じ込められ、10年に1度しか陸に上がれなくなった父「ウィル・ターナー」を救うべく、呪いを解くカギ「ポセイドンの槍」を目指します。
カリーナ・スミス(カヤ・スコデラリオ)
運命に導かれるように「ヘンリー・ターナー」と「ジャック・スパロウ」がそれぞれ出会う若くて美しい天文学者。幼い頃に、生き別れた父が残した「ガリレオ・ガリレイの日記」を持っており、伝説の秘宝「ポセイドンの槍」へと導く秘密が隠されています。
アルマンド・サラザール(ハビエル・バルデム)
海賊狩りを行う「“海の死神”サラザール」。その正体を知るは「ジャック・スパロウ」のみ。「“海の死神”サラザール」と「ジャック・スパロウ」の因縁とは…。演じている方はスペインの俳優「ハビエル・バルデム」。「パイレーツオブカリビアン」シリーズ4作目のメインヒロイン「アンジェリカ」を演じたペネロペ・クルスの旦那様です。
ヘクター・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)
「パイレーツオブカリビアン」シリーズの重要人物で、「ジャック」と同じ9人いる伝説の海賊の1人。「ジャック」とは、もとはブラックパール号のキャプテン(船長)と一等航海士の関係ですが、反乱を起こし「ジャック」を孤島に置き去りにし、ブラックパール号を奪った過去を持っています。
これが理由で「パイレーツオブカリビアン」シリーズ1作目の「ジャック」の相手が「ヘクター・バルボッサ」でした。その後「ジャック」と「バルボッサ」は、ハードボイルドのような関係を継続しており、ライバルのような関係に。付かず離れず、本気で敵対することもなく、強敵を前にした時だけ協力するような、悪友のような間柄。
「ジャック」が天才なら「バルボッサ」は秀才といった海賊らしい人物で、残虐にして狡猾な性格は「ジャック」とは真逆。本作でもとても重要な立ち位置。
ウィリアム・ターナー・ジュニア(オーランド・ブルーム)
「パイレーツオブカリビアン」シリーズ1〜3作目の主人公格で、もっとも「ジャック」の相方としてバランスの取れていた人物。「ジャック」と「ウィル」が協力し合えば、そのコンビネーション凄まじく、敵なしとさえ思えるほど。
子供の頃、父を探すために旅に出ていたが、その船が難破。その時に「エリザベス・スワン」と出会います。鍛治職人として働いていましたが、「ヘクター・バルボッサ」率いるブラックパール号の襲撃、「ジャック・スパロウ」との出会いが、父と同じ危険な海賊人生へと導きます。
「バルボッサ」との戦いで「ジャック」との共闘後、2作目3作目の「デイヴィ・ジョーンズ」と「東インド貿易会社」との戦いにも巻き込まれていきます。戦いの最中、海賊らしく「エリザベス・スワン」と結婚する「ウィル」ですがその直後、「デイヴィ・ジョーンズ」に刺されてしまいます。
「ジャック」の機転で「デイヴィ・ジョーンズ」の心臓を刺し、死を免れることに成功しますが、「デイヴィ・ジョーンズ」の代わりとして、呪われた「フライング・ダッチマン号」の船長としていきていくことになります。
エリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)
「パイレーツオブカリビアン」シリーズ1〜3作目の主人公格(メインヒロイン)で、「ジャック」と「ウィル」との出会いでもっとも人生を変えられた人物。「ウェザビー・スワン総督」の一人娘。地位のある人物です。冒険心、好奇心旺盛なお嬢様。
しかし、シリーズ3作目には「ジャック」と同じ9人いる伝説の海賊の1人になり、しかも、投票によって海賊王にまでになりました。1作目ではただのお嬢様だった「エリザベス」は、3作目には二刀流の剣士。美しくも強い女性に変貌したのです。
3作目、「デイヴィ・ジョーンズ」と「東インド貿易会社」との戦闘中「ウィル」と結婚。呪いによって一夜しか一緒にいられない時に「ウィル」と結ばれ、「ヘンリー」が生まれました。
???(ポール・マッカートニー)
「パイレーツオブカリビアン」シリーズ3作目と4作目に出演した生ける伝説「ローリング・ストーンズ」のギターリスト「キース・リチャーズ」。「ジャック・スパロウ」の父親、「ティーグ・スパロウ」役を演じました。
「パイレーツオブカリビアン」シリーズ5作目に当たる今作、『最後の海賊』ではなんと、同じく生ける伝説「ザ・ビートルズ」のボーカリスト「ポール・マッカートニー」が出演しております。
監督・音楽等
ノルウェーの歴史映画である「コン・ティキ」。第85回アカデミー賞や第70回ゴールデングローブ賞の外国映画賞でノルウェー代表でノミネート。国内外で高い評価を得たノルウェーの監督ヨアヒム・ローニングとエスペン・サンドリムが務めました。音楽は「ヒットマン」や「シークレット・ウィンドウ」のジェフ・ザネリ。
前作までのおさらい
1作目の『呪われた海賊たち』、2作目の『デッドマンズ・チェスト』、3作目の『ワールド・エンド』、3部を持って完結します。『呪われた海賊たち』で「ジャック」に敵対するのは「バルボッサ」。笑えるシーンに笑えるアクション。テンポも良く、とてもドキドキワクワクする『呪われた海賊たち』はキャラ紹介のような立ち位置です。
2作目『デッドマンズ・チェスト』は、「パイレーツオブカリビアン」の世界がとても広がるお話です。「ジャック」の持つ「北を指さないコンパス」が狙われていること。理由は「もっとも欲しいものを指すコンパス」だからです。
また、13年の契約が切れたら100年間フライング・ダッチマン号の船員として働かなければならないという「血の契約」を「デイヴィ・ジョーンズ」と交わした上で、ブラックパール号の船長になっていたことが判明します。そして「ジャック」は「デイヴィ・ジョーンズ」が放った超巨大タコ「クラーケン」に飲み込まれてしまいます。
3作目の『ワールド・エンド』では、海の女神カリプソ(ティア・ダルマ)によって生き返った「バルボッサ」と「ウィル」「エリザベス」が、「伝説の海賊」の1人である「サオ・フェン(チョウ・ユンファ)」から託された「世界の果てへの地図」を元に、世界の果てにある海の墓場「デイヴィ・ジョーンズ・ロッカー」に辿り着き、「ジャック」を救出します。
しかし、「ジャック」が元の世界に戻ると、心臓を奪われることで「東インド貿易会社」に使われる「デイヴィ・ジョーンズ」の姿が。海賊全体が追い詰められていたのです。そんなさなか、「サオ・フェン」が「フライング・ダッチマン号」に致命傷を負わされ、「エリザベス」を後継者に指名して息絶えます。これによって「エリザベス」が9人いる伝説の海賊の仲間入りです。
その後、伝説の海賊たちによる評議会で「エリザベス」が海賊王に。協力して「東インド貿易会社」と「デイヴィ・ジョーンズ」に挑むことになります。その戦闘中、「ウィル」と「エリザベス」が結婚。「デイヴィ・ジョーンズ」との決着の引き換えに、「ウィル」が呪われた「フライング・ダッチマン号」の船長となります。戦闘後に結ばれた二人の間にできた子供が「ヘンリー」です。
4作目『生命の泉』で「ジャック」に敵対するのは黒ひげ「エドワード・ティーチ」。『生命の泉』での「バルボッサ」は、英国海軍によってナイトの称号を与えられており、義足となっています。「エドワード・ティーチ」によって足とブラックパール号を奪われたのです。
「エドワード・ティーチ」の強さは、呪いの人形、海賊船をボトルシップ、そしてトリトンの剣です。呪いの人形で人を自由に動かし、大きな海賊船を小さな小瓶に入れてしまったり、トリトンの剣で風や潮を操ります。最強です。
そんな最強の「エドワード・ティーチ」ですが、義足の男に殺されるという予言を受けます。それを回避するために「生命の泉」を探しているのです。「生命の泉」とは、泉に満たされる水を2つの聖杯に入れ、片方に人魚の涙を入れ、それを飲んだものが、ただの泉の水を飲んだものの命を奪えるというもの。
「ジャック」は黒ひげに捕まり、コンパスを活用し「生命の泉」探索に協力させられます。トキオ同じくして、スペイン軍と「バルボッサ」率いるイギリス軍も「生命の泉」を狙います。「生命の泉」にて鉢合わせする三すくみ。どさくさに紛れ、義足の男である「バルボッサ」が黒ひげに毒を塗った剣を突き刺し、復讐を遂げます。
「バルボッサ」はこのときに黒ひげの乗っていた船「アン女王の復讐号」と黒ひげの使っていた「トリトンの剣」を手に入れ、「ジャック」はビンに閉じ込められた「ブラックパール号」を取り返します。
感想
父と子の愛の物語
今回の『最後の海賊』のテーマは父と子なのではないだろうか。「ジャック」を中心に様々な重要人物が集結。そして混沌を生み出していく「パイレーツオブカリビアン」ならではの展開。笑わずにはいられないアクションの数々。テンポの良い音楽とストーリー。
「“海の死神”サラザール」が復讐したい相手「ジャック」。とても面白いお話でした。しかし、最後を目にしたときにはあまりにもショックで、言葉もなく、涙が出そうになるほどの急展開。
真面目で父親思いの「ウィル」そっくりの息子「ヘンリー」の、父を助けたいと思う気持ちから始まる物語。海賊であっても父は父。『生命の泉』での黒ひげとは違い、深い親子愛を感じる作品です。
熱い友情と別れの物語
今回の『最後の海賊』の隠れテーマは、個人的には友情と別れだと考えています。「ジャック」と「バルボッサ」。「ジャック」と「ウィル」。この三人は、一緒に旅を続けてきた仲間であり、ライバルであり、悪い遊びをする悪友関係にあるのだと考えています。
互いに実力を認めあい、実は思い合っているにもかかわらず、男同士であるがゆえ素直になれない。本気でぶつかり合える、対等の立場。それぞれ協力し合うと、目だけで思いが伝わり、言葉を必要としない仲です。
最後のクライマックス。「ジャック」が「バルボッサ」に「ヘクター」と叫びながら剣を渡すシーン。説明のいらない二人だからこそ、それだけで全てが伝わり合う二人の深い関係性がわかる、泣けるシーンです。
また、最後に「ジャック」が望遠鏡で覗きつぶやく言葉。これもまた涙せずにはいられない深いシーンだと感じました。「ジャック」の呟いた言葉はいい言葉ではありませんが、心とは逆の言葉を口にしたのではないかと思っています。
エンドロールが始まっても決して停止をしてはいけません。次に繋がるなんらかの映像が見られるかもしれません。
※U-NEXTでの配信情報は2017年11月10日時点のものです。配信が終了している可能性がございますので、現在の配信状況についてはU-NEXTのホームページをご確認ください。